Dag Arnesen "Inner Lines"

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Dag Arnesenのトリオ作品で1998年のものの再発だそうです。
Dag Arnesenは(というよりTerje Geweltに)、かなりハマってまして、過去に
 "Norwegian Song"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a48498127.html)
 "Time Enough"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a48921445.html)
 "Movin'"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a54195733.html)
 "Norwegian Song 2"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a55846235.html)
と買い込んでおります。
"Norwegian Song 3"も出ているようですが、これはベースがTerje Geweltではないから買ってないということにしておいてください。

リリース順は、"Movin'" 1994、"Inner Lines" 1998、"Time Enough" 2005 、"Norwegian Song" 2007・・となるようで、メンツは、1~2枚目がDag Arnesen(P)、Terje Gewelt(B)、Svein Christiansen(Ds)で、3~4枚目がdrummerが変わってDag Arnesen(P)、Terje Gewelt(B)、Pal Thowsen(Ds)となります。
2枚目のこの盤のメンツは以下の通りとなります。
Dag Arnesen(P)、Terje Gewelt(B)、Svein Christiansen(Ds)

演奏曲は、以下の14曲。
Dag Arnesenのオリジナルが6曲、Terje Geweltのオリジナルが4曲、Svein Christiansenのオリジナルが1曲にCarla Bley、Dave Brubeck、スタンダードという布陣となります。
1 Resting
2 Inner Lines
3 I Should Care
4 A Waltz
5 Woodpecker
6 Hope
7 Bilberry Pluck
8 Ictus
9 Bloom
10 Alone By Accident
11 Bim Bam Bom
12 That Kid
13 In Your Own Sweet Way
14 With A Bad Back

曲数が14曲と多めですが、1分台の曲が3曲。2分台の曲が3曲。最長で6分台の曲が2曲(がスタンダードとDave Brubeck)と、全体的に短めの曲が並んでいます。
が、大筋での曲(演奏)の雰囲気が合わせられているので、散漫なイメージにはなりません。

その曲(演奏)のイメージですが、Movin'と"Time Enough"の間で"Movin'"寄りという時間軸が納得できるというような感じで、北欧系というには温度感は高めでありながら、演奏は内向き感が強めな緊張感のあるもの。
一言でいえば、いわゆる欧州系ピアノトリオということになるんですが。。

個人的にはTerje Geweltのベースってのに惹かれるものがあるのですが、本作でも力感の感じるしっかりした音で、独特の創造性豊かなフレーズを紡ぎだすさまは、耳を澄ませて挙動を観察するがごとくの姿勢を思わずとってしまうような、実に聴きごたえのあるベースです。
Dag Arnesenのピアノとの掛け合いが、これまた良い味をだしてまして、思わず聴き惚れてしまいます。
Svein Christiansenのドラムは出番はそう多い感じではありません。ピアノとベースで演奏を形成している部分が多めな感じ。ただ、そのぶんドラムが出てくる場面では、しっかり効果を考えた登場という感じになるので、これはこれでアリだなとは思いますが..
12曲目とか、ベース抜きなんですがこの絶妙なシンバルあってのこの曲という感じがありありと、でしょう。

後半数曲でエレピ、エレベを使用して雰囲気を変えていますが、このトリオでこれらの楽器は聴けなくてもいいかなぁ。。
最後の曲がフリーなんですが、これもこのトリオで聴けなくても。。って感じですかねぇ。。

後半にちょっとミソくっつけてますが、基本的にはそれぞれの演奏の持ち味をしっかりじっくり楽しめる好盤になっていると思います。

ベストは6曲目としましょう。このアルバムらしい1曲だと思います。


Dag Arnesen "Inner Lines"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/4981037)

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