E.S.T. "301"
Esbjorn Svensson Trioの未発表音源のリリースです。E.S.T.は、Esbjorn Svenssonが2008年6月に事故で他界したところで(残念ではありますが、当然ながら)活動は止まってしまいました。
その後、その前年に録音されていた音源が"Leucocyte"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a54776568.html)としてリリースされたのが2008年の8月で、これが最後のアルバムとなっていました。
それから約4年けいかしたところで、"Leucocyte"と同時期に録音されていた(言ってしまえば)没テイクが未発表音源としてリリースされた
逆説的には、没テイクが残っていて、没後約3カ月でそそくさとアルバムがリリースされたということは、6月の段階で、すでにアルバムとしての体裁は完成していて、後はリリースを待つばかりという状況だったということでしょう。
もしかしたら、装丁等周辺の調整をしていたのかも知れないですね。
メンツは、言わずもがなの以下の3人となります。
Esbjorn Svensson(P)、Dan Berglund(B)、Magnus Ostrom(Ds)
演奏曲は、以下の7曲。
1 Behind The Stars
2 Inner City, City Lights
3 The Left Lane
4 Huston, The 5th
5 Three Falling Free Part I
6 Three Falling Free Part II
7 The Childhood Dream
1曲目はEsbjorn Svenssonの唸りが聞こえるピアノソロ。気分としては神妙になっていくような作品。
これは追悼のトラックと認識しています。自身の演奏で自身の追悼ってのもなんなんですが。。(--;;
後半、ベースアルコが入ってきて、そのままその雰囲気を持って2曲目に移り変わります。
ピアノに独特のエコーを乗せ、エフェクト音が通奏的に流れ、独特なベースパターンが現れ。。
E.S.T.のダークな面を捉えたような、これも重苦しい雰囲気に包まれた作品。
12分弱の演奏時間ですが、結構どこを切っても同じような音がしている印象が..
"Leucocyte"自身も、あまり明るい雰囲気を持ったアルバムではなかったので、残っている音源も重苦しいものが多いのは理解できるというか、容易に想像がつくところではあります。
3曲目はベースのリズムが気持ち良い、ノリのよいピアノトリオを楽しむような作品。エフェクトも入ってない?
ちょっとE.S.T.らしからぬまっとな演奏
4曲目は、逆に電子音だらけの楽曲で、これは録音されていたというより、このアルバム用に作ったんでしょう。
ピアノの音もドラムの音もベースの音も聞こえてきません。
2曲目も、元音源はあったんでしょうけど、換骨奪胎の後、引き延ばして再構築しているということだと思います。
5,6曲目が Three Falling Free と題された2作。Part.1は美しい響きの成分が多い演奏で、しっとりとした雰囲気に終始していますが、Part.2は冒頭こそ延々とドラムソロが続きますが、中盤からE.S.T.らしい強いリズムに乗って、ピアノが暴れる演奏は、これぞE.S.T.の真骨頂と言いたいような演奏。これも没テイクだったんですかねぇ?
"Leucocyte"には、合わないサウンドだったんでしょうか?
最後は幼年の夢というタイトルらしい牧歌的とも言えるような作品で終わるのですが、これもレクイエム的に響く演奏で涙を誘います。
ということで、没テイクに引き延ばし処理を施したものと、編集を施していない長い演奏とで、1枚分の長さを持たせた作品といっても過言ではないところですが、それでも彼らの演奏には、聴き耳を立てさせる力感を充分持った作品になっています。 つくづく早くに亡くなってしまったことを惜しむ
ベストは、6曲目になると思います。
Esbjorn Svensson Trio "301"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/4998932)
その後、その前年に録音されていた音源が"Leucocyte"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a54776568.html)としてリリースされたのが2008年の8月で、これが最後のアルバムとなっていました。
それから約4年けいかしたところで、"Leucocyte"と同時期に録音されていた(言ってしまえば)没テイクが未発表音源としてリリースされた
逆説的には、没テイクが残っていて、没後約3カ月でそそくさとアルバムがリリースされたということは、6月の段階で、すでにアルバムとしての体裁は完成していて、後はリリースを待つばかりという状況だったということでしょう。
もしかしたら、装丁等周辺の調整をしていたのかも知れないですね。
メンツは、言わずもがなの以下の3人となります。
Esbjorn Svensson(P)、Dan Berglund(B)、Magnus Ostrom(Ds)
演奏曲は、以下の7曲。
1 Behind The Stars
2 Inner City, City Lights
3 The Left Lane
4 Huston, The 5th
5 Three Falling Free Part I
6 Three Falling Free Part II
7 The Childhood Dream
1曲目はEsbjorn Svenssonの唸りが聞こえるピアノソロ。気分としては神妙になっていくような作品。
これは追悼のトラックと認識しています。自身の演奏で自身の追悼ってのもなんなんですが。。(--;;
後半、ベースアルコが入ってきて、そのままその雰囲気を持って2曲目に移り変わります。
ピアノに独特のエコーを乗せ、エフェクト音が通奏的に流れ、独特なベースパターンが現れ。。
E.S.T.のダークな面を捉えたような、これも重苦しい雰囲気に包まれた作品。
12分弱の演奏時間ですが、結構どこを切っても同じような音がしている印象が..
"Leucocyte"自身も、あまり明るい雰囲気を持ったアルバムではなかったので、残っている音源も重苦しいものが多いのは理解できるというか、容易に想像がつくところではあります。
3曲目はベースのリズムが気持ち良い、ノリのよいピアノトリオを楽しむような作品。エフェクトも入ってない?
ちょっとE.S.T.らしからぬまっとな演奏
4曲目は、逆に電子音だらけの楽曲で、これは録音されていたというより、このアルバム用に作ったんでしょう。
ピアノの音もドラムの音もベースの音も聞こえてきません。
2曲目も、元音源はあったんでしょうけど、換骨奪胎の後、引き延ばして再構築しているということだと思います。
5,6曲目が Three Falling Free と題された2作。Part.1は美しい響きの成分が多い演奏で、しっとりとした雰囲気に終始していますが、Part.2は冒頭こそ延々とドラムソロが続きますが、中盤からE.S.T.らしい強いリズムに乗って、ピアノが暴れる演奏は、これぞE.S.T.の真骨頂と言いたいような演奏。これも没テイクだったんですかねぇ?
"Leucocyte"には、合わないサウンドだったんでしょうか?
最後は幼年の夢というタイトルらしい牧歌的とも言えるような作品で終わるのですが、これもレクイエム的に響く演奏で涙を誘います。
ということで、没テイクに引き延ばし処理を施したものと、編集を施していない長い演奏とで、1枚分の長さを持たせた作品といっても過言ではないところですが、それでも彼らの演奏には、聴き耳を立てさせる力感を充分持った作品になっています。 つくづく早くに亡くなってしまったことを惜しむ
ベストは、6曲目になると思います。
Esbjorn Svensson Trio "301"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/4998932)
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