Return To Forever "Mothership Returns"

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再結成されたReturn To Foreverのライブ盤です。映像作品では過去にもライブ盤があったようですが..
再結成1枚目が"Returns"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a57271017.html)ということかと思ったら、この盤を出したところで休眠状態になり、ん年を経て再結成という扱いだそうです。
って忙しい面々ですから、いつでも演奏というより、これを演るためにスケジュールを開けてツアーをやったというようなことなんでしょう。

メンツは、"Returns"のときのギタリスト(Al Dimeora)が都合つかなかった(もうイヤになってる?)んでしょう。
CCEBのFrank Gambaleを起用し、さらにJean-Luc Pontyが入った5人となります。
こういうメンツだとFrank Gambaleですら、若手と言うことになるんでしょうか..
Chick Corea(P)、Stanley Clarke(B)、Lenny Hhite(Ds)、Jean-Luc Ponty(Vln)、Frank Gambale(G)

演奏曲は、今回も2枚組たっぷりで、お馴染みの曲に加えJean-Luc PontyのRenaissanceに、Stanley ClarkeのSchool Daysまで演って全部で9曲。1枚4~5曲なので、1曲あたりの時間にするとかなりのもんがあることがうかがえます。

<Disk1>
1 Medieval Overture
2 Senor Mouse
3 The Shadow of Lo / Sorceress
4 Renaissance

<Disk2>
1 After the Cosmic Rain
2 The Romantic Warrior
3 Spain
4 School Days
5 Beyond the Seventh Galaxy

前作でも書いていますが「RTF(特に第2期)はほとんど思い入れのないバンド(ていうか当時リアルタイムでジャズなど聴いていない)なので、懐かしさでホロッとかそういうことはなく(でも、懐古的な気分も感じてるのは事実)」という状況は、変わるわけもなく..
ギタリストが変わっても、バイオリンが加わってもそういう意味では違和感が感じません。
とはいえ、彼らが古き良きRTFのサウンドに溶け込んでいるなんて状況にはなっておらず、しっかり彼らの個性を爆裂させ、(RTFとしては相対的に)新しいサウンドを引きだしていることは間違いのないところであります。
2曲目のFrank Gambaleのソロ、4曲目のJean-Luc Pontyのソロなんか、彼らならではの個性をしっかり主張して
いて、唸らせていただきました。
特にFrank Gambaleは古い演奏を知っているので、懐かしいなぁ(って言うのも・・だが)てなくらいにお見事なソロを繰り広げています。

前作のコメント欄に「旧曲でも新しいアレンジで)現在の音楽を演ってもらったほうが」なんて書いておいたら、この盤では、いろんな曲のイントロ部分の劇的(大仰)感とか、School Daysのテーマにアレンジを加えていたり、ちょっとずつ(新しいことをやっているというよりは)趣向を変えた演奏をしていることろが好感触だったりします。

という意味では前作よりも、RTFという名前を使っているが、古い名曲を多く演っているが、古いメンツを核メンバーにした新しいユニットを組んで演奏をしている感が強く出ていると感じられます。
さらに、新規メンバーが、「新しいユニットを組んで演奏」している感をさらに強くしていると言えると思います。
とは言え、このメンツとこの演奏曲でRTFを名乗らないと逆に違和感があるのも事実ではありますが。。


Return To Forever "Mothership Returns" (http://www.hmv.co.jp/product/detail/4994708)

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