Pat Metheny UnityBand "Roma 2012 July"

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Pat MethenyがChris Potterと共演したアルバムがリリースされたことで、かなり話題になってましたし個人的にもかなりの期待感を持ってアルバムリリースを待っていました。
が、しっかりというか予想以上にPat MethenyのリーダーアルバムでChris Potterらしさがしっかり出ていたという感じに受け取れなかったという文章は、(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61388975.html)に書いたとおりということになります。
実力者揃いのバンドなので、ライブでの丁々発止の応酬というのを相当期待できるというのは、衆目の一致するところであります。

このバンドでの来日の予定は現在のところ無いようなので、いくつかライブ音源が気になるバンドがある中であわせてライブ音源を入手しちまおうと言うのが過去2枚のライブ音源とあわせて3種購入の動機となります。

ということで、メンツは正規盤アルバムと同一の下記4人。2012年7月のイタリアでのライブ音源ということになります。
Pat Metheny(G)、Chris Potter(Sax)、Ben Williams(B)、Antonio Sanchez(Ds)

演奏曲は以下の通りとなりまして、UnityBandからの楽曲にsongXから1曲、80/81から2曲、さらにPMG等からのオリジナルに、スタンダードを加えてとてんこ盛りとなっています。
80/81からの曲を2曲に加えsongXから1曲をとり入れていることから、管入りの演奏に独特の思い入れを持っていることがうかがい知れます。

Disc 1
1 The Sound of Water
2 Come And See
3 Roofdogs
4 New Year
5 Band Introduction
6 This Belong To You
7 Police People
8 Two Folk Songs

Disc 2
1 Signals
2 All The Things You Are
3 Turnaround
4 (Go) Get It
5 Breakdealer
6 Are You Going With Me
7 Medley

内容ですが、この曲順がコンサート通りなのか不明ですが、最初のThe Sound of Waterがピカソのソロで最後のMedleyもPat Methenyのソロとなっています。
2曲目からバンドとしての演奏になるのですが、前半はUnityBandの曲が並びますが、まだ比較的淡々とした演奏と言う印象で進行します。(とはいえ、3曲目の後半とか結構熱いですが..)

中盤songX,80/81からの楽曲がはいるあたりで、曲調の変化(古い曲になる)からか、雰囲気が変わってちょっと緊張感は薄らぐんですが、演奏としては文句があるはずもなく。。
白眉は、2枚目のAll The Things You Areで、Pat Methenyのソロのような伴奏の上でChris Potterが旋律、即興を決めるというデュオ演奏で、これはちょっとそそられる演奏です。

後半になって、スリリングな(Go) Get Itのあとメンバー紹介があって最後の曲Breakdealerへとなだれ込みます。
どうしてもこの辺が盛り上がりの絶頂と言う感じになってきますが、Antonio Sanchezのドラムが暴れる中、Chris Potterの咆哮が冴えわたる中盤のソロのあたりとかたまりません。

アンコールの拍手は入っていませんが、Are You Going With Meがおそらくアンコールで、ここでChris Potterはフルートでの参戦ですが、あんまり出番は多くないですかねぇ・・
最後のMedleyは余興的?な感じだと思うのですが、もしかしたらこのコンサートの締めくくりではなく別の音源かも..

これはおそらく7/8の公演の録音で、まだツアー前半(15回目くらいの公演?)ということになると思いますが、Pat MethenyとChris Potterが丁々発止に絡むような場面が少ないからか、まだまだ進化する(できる)んじゃないかという期待感を感じさせるような内容と言っておきましょう。


ベストは2-2と2-5なんですが1曲と言われたら2-2を推すことにします。

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