Fabian Almazan "Fabian Almazan"

イメージ 1

このアルバムは、Linda Ohが参加している盤を探していて見つけたもので、それだけを目当てに購入したものとなります。
ここのところLinda Oh参加盤でハズしていないので、これもとりあえずは聴いておきたいと言うところで発注をしております。
※"Initial Here"のところでコメントいただいたときには、すでに発注済みでありました(汗)
という最近のLinda Oh参加盤を下記しておきます。
 ALex Lopez "We Can Take This Boat"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61080851.html)
 Sarah Manning "Dandelion Clock"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61077599.html)
ついでにリーダー作も
 Linda Oh "Initial Here"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61380856.html)

メンツは以下の通り。基本はピアノトリオ編成となりますが、2曲(1, 3)で弦楽器が4人入ってきます。
Fabian Almazan(P)、Linda Oh(B)、Henry Cole(Ds)
guest 1,3 = Meg Okura(Vln)、Megan Gould(Vln)、Karen Waltuch(Viola)、Noah Hoffeld(Cello)

演奏曲は、クラシックの1曲目と他人の曲が2つ(6, 9)入って、残り7曲がオリジナルと言う構成になります。
1 Shostakovich String Quartet No.10 (3rd Movement) Opus 118
2 H.U.Gs (Historically Under-Represented Groups)
3 Personalities
4 The Vicarious Life
5 Grandmother Song
6 Bola de Nieve
7 Russian Love Story
8 Sin Alma
9 Tres Lindas Cubanas
10 Una Foto

1曲目の最初がクラシックの曲で、弦楽器の音(概ねピチカート)が混入されたイントロから、いきなり電気的雑音まで紛れ込ませ、さらにテープ処理のような処置まで入り込んできて、言ってみれば、E.S.T.のような(ピアノトリオ以外のエフェクト音を付加する)サウンドで作られた楽曲を、坪口さんな手法で換骨堕胎したような..とでも言えば良いんでしょうか..
それが唐突に終了すると、弦楽器が前面に出た演奏に引き継がれ(それが、このまま1曲目だった)いかにもクラシック然とした演奏のまま終了。(ちょっと先行き怪しく感じる)
2曲目がドラムのイントロに導かれたエレピで奏でられるちょっとリズミカルな楽曲。前曲から打って変ってのスタイルとなるのでビビります。
3曲目はまた弦楽器が入ってきて、繊細かつ抒情的な雰囲気の楽曲となりピアノと弦楽器の掛け合いが美しいのですが2曲目との繋がりを考えると先行きが。。
以降、ピアノトリオでドラムが演奏を引き締めた楽曲と抒情的な演奏とが入ってきますが、この辺が真骨頂になるんだと思います。なかなか良い演奏を楽しむことができます。
8曲目とかBrad Mehldauバリのリリカルな演奏からかなりダイナミックな展開へとなかなか聴かせる演奏でちょっと気に入ってしまいました。
9曲目は、ちょっと古い録音のような音作りのソロピアノ(演奏も、ちょっと古いスタイルだと思うが、趣がある)から、突然音が良くなってベースとドラムが入った演奏になって、ラテンな雰囲気が入るという変なアレンジの曲。

で、肝心のLinda Ohですが、2曲目でかなり意欲的なソロを聴かせてくれ、3曲目でも相応の時間のソロを聴かせてくれ。。。と、ピアノトリオの一員としてのベーシスとという位置づけより、スペシャルゲスト的にフィーチャされているくらいには前面に出ていて、こっちもそこそこ満足できる露出だったと言えると思います。
というか、Linda Oh繋がりだから聴けたアルバムだと思えば、それはそれで◎だったんじゃないかと思います。

もうまっとうなピアノトリオの演奏だけでは耳目を惹けない時代の1つの先端を垣間見せている可能性は。。。あるのかもしれません。

ベストは。。。この盤の特色と言う意味では1曲目か9曲目になるんだと思いますが、個人的好みからいけば8曲目になりますかねぇ。

Fabian Almazan "Fabian Almazan"(http://www.amazon.co.jp/dp/B005STGKHK/)

この記事へのコメント