Robert Glasper "Black Radio Recovered: The Remix Ep"
元盤"Black Radio"自体がジャズだジャズじゃないなんて文章がネット上に踊っていたわけで、そのリミックス盤がジャズでないことは間違いないのですが、当面Robert Glasperの挙動は追っておきたいところ(と、安価なん)で、迷わず買いを決めています。
ということでメンツは割愛して、収録曲ですが以下の6曲となりまして、リミックスした人なんかもコピー元の情報をそのまま転記してしまいます。
さらにその下に原曲("Black Radio"のトラック番号)との対比も書いておきます。2曲は"Black Radio"にもその前のRobert Glasper名義のアルバムにもない曲名だったので新曲か他の人に提供していた曲なのかもしれないです。
1 Afro Blue feat. Erykah Badu [9th Wonder’s Blue Light Basement Remix feat. Phonte]
2 Black Radio feat. yasiin bey [Pete Rock Remix]
3 The Consequences of Jealousy feat. Meshell Ndegeocello [Georgia Anne Muldrow’s Sassy Geemix]
4 Twice [?uestlove’s Twice Baked Remix feat. Solange Knowles & The Roots]
5 Letter to Hermione (feat. Bilal) [Robert Glasper and Jewels Remix feat. Black Milk]
6 Dillalude #2
今作 元作
1 <- 2
2 <- 10
3 <- 8
4 <- ?
5 <- 11
6 <- ?
内容ですが、基本的には元曲から大きく壊しているような感じではなく、元曲の大枠はそのままで全体のバランスを変えるような範疇(ビートを強調したり、リズムのあるサウンドを強くすることで全体のイメージを変えたり、テンポを変えてたり、構成音を微妙に変えることで雰囲気を変えてたり、ラップ等別のサウンドを加えていたり、イントロアウトロにメッセージ性を加味したり。。)で手の入れることによって曲の印象を変えようとしていると思われます。
なので、大きく原曲から換骨堕胎を試みているような実験的作品という部分は感じられませんでした。
もっとも、個人的にはRobert Glasperの音楽は、曲として聞くというよりは全体を雰囲気で聴いているところが多分にあると思うので、Robert Glasperらしさの出た気持ち良いリズムが壊されていない限りは、あまり残念に思ったり違和感を感じたりはしないという程度の厳密性で聴いているので、そういう意味においては全然違和感のない想定内のリミックスという感じではあります。
これを"がっかり"と思うか"安心"と思うかは、各個人の感覚としか言えないので、良い悪いは言いません。
言いませんが、そういう意味において個人的には違和感のないところで安心して聴ける作品であったと思います。
最近Robert GlasperがプロデュースしてリリースされたLionel Loueke盤でも、Robert Glasperの色ってのは、とても判り易く入り込んでいて、そう言う意味においてもこの作品にはしっかりRobert Glasperが入り込んでいることも疑う余地はありません。
聴かなくても問題なかったか?と言われれば、聴いた後では聴かないでも良かった(聴かないと悶々とし続けていた)と言うことだと思います。(禅問答みたいでしょ?(あさはか))
ベストは・・・最後の曲で良いと思います。格好良いし、Robert Glasperっぽさ出てるし、一応新作らしいし。。
Robert Glasper "Black Radio Recovered: The Remix Ep"(http://www.amazon.co.jp/dp/B008XL018O/)