OPUS 5 "PENTASONIC"

イメージ 1

Criss Crossの9月の新譜は3枚だったのですが、うち2枚を購入しています。
本作も、メンツ買い。前作も買っていたのですが、前作では絶賛てほどの高い評価はしてないですねぇ。
もうちょっと、Seamus Blakeが前面で頑張ってくれればよかったのですが、David Kikoskiで輝くアルバムだったようです。
 "Introducing Opus 5"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60939658.html)

メンツは、本作も前作から変わらずの面容となっています。
Seamus Blake(Ts)、Alex Sipiagin(Tp/Flh)、David Kikoski(P/Fender Rhodes)、Boris Kozlov(B)、Donald Edwards(Ds)

演奏曲は以下の通り。メンツのオリジナルで7曲に、Hubbard、Parkerの1曲ずつを加えた全9曲となります。
なります。
1. The Saboteur
2. Videlles Dreams
3. Sign Of Life
4. Ducktones
5. Little Dancer
6. Three Days Of Maybe
7. Danny
8. Red Clay
9. Charlie’S Wig

演奏ですが、テーマのアンサンブルが見事に決まるところとエレピのバッキングが印象的な全体に端正な演奏に終始するような印象になります。
8曲目の有名曲"Red Clay"を聴くと、いかにも白い演奏だなと感じるところがありこの辺がこのユニットの良くも悪くも特徴を物語っている部分になるんだろうなと感じさせます。
演奏している曲に変拍子が多いようで、(昨今では当然なんですが)変なひっかかりとかない流暢な旋律で充分格好良いのではありますが、この辺も端正な印象の一因なのかもしれません。
あ、"Red Clay"も変拍子アレンジで演奏されてます。気持ち良くノれないんですが変な魅力はある。

前作では、Seamus Blakeの活躍が足りないことと、その分David Kikoskiの演奏にヤられるなんて言しか書いてないくらいのものがあったのですが、今作ではユニットとして全体のバランスをうまくとった中で、平等に良いソロを演っているという印象を持ちました。
そういう意味では、同等にAlex Sipiaginも、David Kikoskiも格別に良いソロとは言い難い(いや、相当に良いとは思いますが)がバランスの良い及第点のソロを繰り広げているということになります。
リズム(ベース、ドラム)はなかなかにがっつりした演奏を聴かせてくれていて、この辺が全体を締まった演奏にすることに一役かっているんだと思います。

前述の通り全体に変拍子が多いことが大きな要因とは思いますが、よく練られた端正な演奏が続き、温度感は
あまり上がりきらない演奏となりますが、それでも物足りなさを感じるような演奏にはなっていません。
新譜インフォに「1960-70年代の新主流派-モード・ジャズを彷彿とさせます。」なんて書いてありますが、実際はもっと現代的な演奏ではありますが、印象としてはたしかにそんなふうに感じます。
少なくとも、前作よりはこっちのほうが良い作品であることは間違いないと思います。

ベストは、ドラムのドライブ感が格好よい4曲目でしょうか。。


OPUS 5 "PENTASONIC"(http://www.amazon.co.jp/dp/B008I66CSC/)

この記事へのコメント