Duke Ellington "Jimmy Blanton Era"

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このアルバムは、先日行けなったライブ(山口コーイチ(P)、不破大輔(B))の解説文に店主様が
「・・レイ・ブラウンとエリントンのThis One's For Blanton!も忘れられない。しかしピアノとベースとのDUO作品を選べと問われればジミー・ブラントンとエリントンの4曲を私は選ぶだろう。」
という一文を書いておりまして、Charlie Haden, Stephane Kerecki, Avishai Cohen, Terje Geweltとピアノとベースのデュオを好んで聴いてきた身には、気にせずにはおれない一言でありました。
が、ベストと言われているJimmy Blantonの演奏が聴けるCDは残念ながら入手困難。ということで同じエリントンとのデュオ作である本盤を入手してきたのが"This One's For Blanton"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61721175.html)だったんですが、その後、縁ありまして音源だけは聴くことができました。

CDには23曲が収録されているのですが、今回の対象はDuke EllingtonとJimmy Blantonのデュオだけとなる(する)ので、以下の6曲の言及となります。上で4曲。別の解説で5曲なんて言及を見っけましたがこのCDの全貌としてはこの6曲で良いんだと思います。他にMr.J.B.Bluesの別テイクが聴けるアルバムがあるとか...

8 Mr.J.B.Blues
9 Body And Soul
12 Pitter Panther Patter
13 Sophisticated Lady
15 Plucked Again
16 Blues

ピアノのイントロからピチカートの強いベースサウンドが導かれ、かと思うとアルコでの演奏が挟まれといきなりの多彩な演奏にのけぞる8曲目。
9曲目は、最初からアルコでの野太いサウンドが先行して、エリントンの固いタッチのピアノですら霞むような、終始ベースが主役をはっている演奏。
12曲目は逆にピアノが主役で、ベースがバッキングからあいの手を入れてくる両者の掛け合いにしびれる。
Jimmy Blantonのアルコで奏でられる多彩なサウンドにしびれる前半から、力強いピチカートが素晴らしい13曲目。
両者がそれぞれの旋律を奏でており、その重ね合わせその絡みが絶妙に美しい15曲目、16曲目。

1940年頃の演奏だと思いますが、さすがに録音の古さはしかたないところですが、演奏はぜんぜん古びた感じのしない、逆にこの力強さは最近の演奏では味わいにくいものを感じさせます。
正直、先に紹介のRay Brownの演奏ですら軽く聞こえてしまうような重さ強さは圧巻であります。

この人のベースの演奏が、伴奏者としてのベーシストからソロイストとしても活躍できるベーシストの存在が確立されたと言われているようですが、すでにこの時点でこんなにも完成度の高い演奏がされていたというのは。。

店主様がこっちを取ると言っているのが良く判る演奏でありました。平伏。


Duke Ellington "Jimmy Blanton Era"(http://www.amazon.co.jp/dp/B0000060Q1/)

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