Kendrick Scott Oracle "Conviction"

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Kendrick Scottは過去に2枚リーダー作を出していて、最初が本作と同じくOracle名義で、次が個人名義でした。
が、oracle名義でも特にメンツが同じってわけでもないのですが、もしかしたらユニット名ではないのかもしれないと思ってみたり。。
 "The Source"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a48091212.html)
 "Reverence"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a58261561.html)

メンツは以下の通り、1ホーン+ギターという構成は前作と同じとなります。そしてそのギターがMike Morenoであることも同一となります。
Joe Sanders(B)、John Ellis(Ts)、Kendrick Scott(Ds)、Mike Moreno(G)、Taylor Eigsti(P)
Alan Hampton(G,Vo)

演奏曲は
01. Pendulum
02. Too much
03. I Have A Dream
04. We Shall By Any Means
05. Liberty Or Death
06. Cycling Through Reality
07. Conviction
08. Apollo
09. Serenity
10. Be Water
11. Memory Of Enchantment

冒頭、なにやらぺらぺらとしゃべりが入り、そこから演奏がスタートします。
その演奏は、拍子が読みにくい非4ビートの最近の楽曲らしい格好良いもので、Mike Morenoのギターが良い味を出してます。
2曲目はボーカル曲で、曲調はアメリカンロックに近いと思います。が、ここでもMike Morenoのギターが良い感じに響いていて個人的には好きです。
3曲目はJoe Sandersをフィーチャした4ビート。4曲目がベースの重厚なサウンドに終始する小品。
5曲目がベースのイントロからの重厚感のある楽曲。6曲目は比較的長めのドラムソロから入るが、演奏はしなやかな曲調で気持ち良いもの。7曲目はちょっと不安定感のあるテーマで暴れるドラムを聴くような小品。
8曲目が一転してほのぼの感のある楽曲で、John EllisとTaylor Eigstiがフィーチャされている。
9曲目でまたボーカルが入ります。こっちは、フォーク調になるんでしょうか・
10曲目は、古い誰かの演説がオープニングで、気持ちマイナー調を感じさせる楽曲。ピアノとギターの掛け合いが気持ち良い。
11曲目は、Taylor Eigstiのソロで奏でられる美しくも静かな曲。これで締めくくられます。

全体のバランスとしては、Joe Sandersのベースがリズムの骨格を形成し、Taylor Eigstiがそのサポート。
主旋律はJohn Ellisのサックス。そこにMike Morenoのギターが彩りを添え、それをKendrick Scottのドラムが上手くまとめ上げているという感じに聴いています。
なので、彩りのMile Morenoが良い感じに聴こえているというのがあると思います。

ちょっとメッセージ性が強いのかな?という気もしないではないが、場所によって曲が繋がっている部分があったり、ドラムが入らないトラックがあったりと、曲単位と言うよりアルバム単位での完成度を高めている印象になるが、そのアルバムの完成度はかなり高いと感じています。
Oracle名義だと、1枚目は頭でっかちな印象を感じてたのですが、この盤はその傾向も希薄で、音楽をたっぷり楽しめる好盤に仕上がっていると感じています。

ベストは10曲目になると思います。


Kendrick Scott Oracle "Conviction"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00A196QRQ/)

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