Steve Kuhn "Vanguard Date"
最近、買わねばなるないだったのは
Jean Michel Pilc "Funambule"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61930915.html)
でありました。
この盤は、1986年3月末のVillage Vanguardでのライブ音源となります。
同日のライブでは"Life's Magic"(http://www.amazon.co.jp/dp/B0090PX4AE/)ってアルバムが有名らしいですが、たしかにジャケ(リンク先のでない)は見た記憶はありますが、入手はしていなかったようです。
このアルバムの約20年後に同じメンツで録音されたのが下記アルバムで、これもSteve Kuhn入魂の一作になってるんじゃないかと思います。
内容的にも、同じ曲を数曲演奏していたりと、本作(ともう1枚)を意識したものだったようです。
"Live at Birdland"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a45296902.html)
メンツは、鉄壁(好嫌はあるとおもいますが)と言えるメンツではないでしょうか?
Steve Kuhn(P)、Ron Carter(B)、Al Foster(Ds)
演奏曲は、Steve Kuhnのオリジナル3曲。Ron Carter1曲、他4曲と言う構成となります。
01. Clotilde
02. Superjet
03. Little Waltz
04. The Zoo
05. I Thought About You
06. Music Prayer for Peace
07. Dance Only With Me
08. Lullaby
演奏ですが、ピアノもベースも粒立ちの良いサウンドで、気持ち良くスウィングする演奏を繰り広げています。
1曲目が、Herbie Hancockの"Maiden Voyage"を彷彿とさせるちょっとモーダルなオープニングから徐々に盛り上がっていく演奏。
2曲目はご機嫌な4ビートのハードバップな曲。3曲目はスローに美しい旋律を奏でるワルツ。
4曲目は、象の歩みを彷彿とさせるような、ちょっと重量感を感じるゆったり目な4ビート。
と、4ビート基調のオーソドクスな演奏が並びます。
曲順も、緩急をうまく分配してノリノリで聴いた後はじっくりと聴かせる曲が並び、後半ではじっくり聴かせる曲を多く配して余韻に浸れるよう、ライブを楽しませる配慮もしっかりできている。
それぞれ内容的に特に難しいところはなく、明快平易な演奏を繰り広げているのですが、それでいてしっかり聴かせるものを持った演奏になっているのはさすがの名手と言えると思います。
ライブでは、これくらいわかり易い演奏のほうが、気分良く楽しめるってのは、前にもどっかで書いていたような..
オリジナルは、CDとしての作りはしっかりしていたようだが、音圧レベルも低めで音的にはあまり褒められたものではなかったらしいですが、この再発盤はレベル高めで、全体に音質も向上しているようなので、オリジナルに5桁の金額を払うならこっちを買って楽しむべきなんだと思います。
ベストは、7曲目のスローで美しくもコケティシュな作品とします。
Steve Kuhn "Vanguard Date"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00BG3D0PC/)
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