Paul Motian "Paul Motian On Broadway Vol.2"

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先日開催された平井庸一さんの"ギター列伝 Bill Frisell"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61835855.html)で、かかっていて、ちょっと気になっての購入です。
Paul Motianの晩年の活動というと、EBBB、Trio、ECMの諸作といったところは、多少は聴きかじってはいるのですが、この"On Broadway"シリーズは、これまで食指を伸ばさなかったところでありまして、ちょっと難易度高そうな気がしていたというか。。
※そう言う意味では、Charlie Hadenの"The Montreal Tapes"シリーズも似たような感じで、全然買ってない。

いざ買おうとなると、Vol.1~5までをまとめたセット(http://www.amazon.co.jp/dp/B009HKE3WA/)ってのがリリースされてまして、どうせなら一気に買ってしまおうかなんて誘惑ももたげてきましたが、最近新譜買い過ぎなので必要最低限と思われるvol.2の中古1枚に抑えておきました。

メンツは以下の通りの4人となります。ピアノレスギター入りのカルテットですが、そうそうたる面々です。
Paul Motian(Ds)、Bill Frisell(G)、Joe Lovano(Ts)、Charlie Haden(B)

演奏曲は以下の通り、いわゆるスタンダードになっている曲が並んでいることになります。
1. Good morning heartache
2. You and the night and the music
3. Moonlight becomes you
4. But not for me
5. Bess, oh where is my bess
6. I got rhythm
7. All the things you are
8. Nice work if you can get it
9. It might as well be spring
10. Look to the rainbow
11. Body and soul

演奏ですが、Bill Frisellの独特のギターに誘発されてJoe Lovanoがちょっとくすんだ音色で絡んでくるような少しどんよりした演奏が続くような印象となります。
が、Bill Frisellの世界感がしっかり表出した中で、曲によってイントロがいろいろあったりしますが、テーマはごくごくオーソドクスに原曲が判る演奏を繰り広げています。
Paul Motianリーダーだと危惧されるまるっきりの無調な演奏もなく、ほどほどのアバンギャルド感が気持ちいい演奏と言えるんじゃないかと思います。

さすがに、John zornの"News For Lulu"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00008F7DY/)は別格だとしても、個人的に贔屓にしているEBBB(こっちは登竜門的意味合いもあったと認識しているが)に比肩する、往年の名曲を現代風に料理した演奏の中では、なかなか楽しい演奏を聴けると思います。

前述の通り、On Broadway シリーズってこれまで全然耳にしないままでいたのですがなかなか侮れないものがあります。
とくにvol.2は有名曲が並んでいるので、とっつきは良いんだと思います。

ベストは、7曲目のAll the things you areで良いと思います。曲調と演奏の雰囲気がマッチしていて、一番気持ちいい演奏が聴けると思います。


Paul Motian "Paul Motian On Broadway Vol.2"(http://www.amazon.co.jp/dp/B004LE11HM/)

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