Scott Colley "The Magic Line"

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Scott Colleyの2000年リリースのリーダー作が、Artist Shareから再発されたものです。
某店店頭で見かけて、メンツがメンツなので、あまりいろいろ気にせず買い込んできた次第であります。
後から調べて、冒頭の事態を知ったことになります。
そのメンツは以下の通りのサックストリオとなります。。
Scott Colleyの現在の最新作"Empire"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a59871737.html)は1管にピアノとギター入りのクインテットでしたが、1998年リリースなので、この盤の1つ前にあたるアルバム"This Place"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a59521649.html)では、この盤と同じメンツでのアルバムを作っていました。
この2人のリズムは、最近ではAdam Rogers"Time & The Infinite"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a48051691.html)とか、Thomas Savy "French Suite"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60229337.html)なんてのがありました。
Scott Colley(B)、Chris Potter(Ts,Ss,Bcl)、Bill Stewart(s)

演奏曲は以下の11曲。9曲がScott Colleyのオリジナルで、Chris Potter1曲(4)、Bill Stewart1曲(9)
と言う構成となります。
01 Take It And Like It
02 The Magic Line
03 Convergence
04 Monroe Street
05 Metropolis
06 Trip To Williamsburg
07 Dualessence
08 Soul Gravity
09 Mayberry
10 Dog Logic
11 Epilogue

演奏ですが、"This Place"がスタンダード等他人の曲を多めに交えてビートを利かせた楽曲を聴かせていたのに対して、こちらはリズムの自由度が高いというか、無調に近い楽曲が多くなっており、より聴く人を選ぶような印象となります。
ただ、演奏の集中力というか、強度と言うか、聴き応えは、かなり高いものが感じられ、この盤のような演奏が3者ともしっくりきているんだろうなということをうかがい知ることは出来ます。

おおざっぱには、Scott Colleyのベースフレーズが先導役を果たすフレーズを奏でている上に、Bill Stewartが叩きだす自由度の高いドラミングで作り出すリズムが形成され、Chris Potterがリズム以上に自由闊達にソロを繰り出すような演奏となります。
が、演奏が進むにつれてテンションが上がって。。みたいな事態は希薄でしょうか。
大半が冷静な範疇での演奏に徹しています。

当時、マイナーレーベル(Arabesque)からリリースされ、あまり話題にならずに静かに消え去ったんじゃなかろうかと推測するのですが、ようやく時代がこの演奏に追いついてきたところで、再発のタイミングを得たと言うことじゃないかと勘繰ってます。

ベストは10曲目ですかねぇ。。このアルバムの中ではかなりテンションが高くなる演奏だと思います。

http://tower.jp/item/273614/
http://diskunion.net/jazz/ct/detail/XATW-00082496
http://ventoazul.shop-pro.jp/?pid=56674383

Scott Colley "The Magic Line"(http://www.amazon.co.jp/dp/B000055WOX)

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