Gilad Hekselman "This Just In"

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昨今のギタリストのアルバムはひと通り聴いておきたいというのもありますが、この盤に関しては参加メンバー買いという割合のほうが高いでしょう。
なんて、Gilad Hekselmanのアルバムは過去にも聴いているんですけどね..
 "Hearts Wide Open"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61059261.html)

メンツは以下の通り。上記前作と同じで、Joe Martinはリーダー作(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a58688010.html)を聴いてます。Marcus Gilmoreも最近良い仕事をしていると評判の逸材です。そしてMark Turnerが3曲で参加しています。
Gilad Hekselman(G)、Joe Martin(B)、Marcus Gilmore(Ds)、Mark Turner(Ts:3,9,13)


演奏曲は以下の13曲。9,10曲目を除く他がGilad Hekselmanのオリジナルとなります。9曲目がDon Grolnick、10曲目がAlan Personsの曲となります。演奏曲が多いことになっていますが、2,4,6,8,11曲目が間奏と言う感じの30秒前後の曲で、さらに最後が1分半くらいの小品なので、実質は7~8曲のアルバムと言うことになります。
01. Above
02. Newsflash #1
03. This just in
04. Newsflash#2
05. The ghost of the North
06. Newsflash#3
07. March of the sad ones
08. Newsflash#4
09. Nothing Personal
10. Eye in the Sky
11. Newsflash#5
12. Dreamers
13. This just out

前作の文章で"全体的なイメージはPat Methenyのギタートリオの雰囲気"なんて書いていますが、本作はもっとメカニカルな雰囲気を感じさせる作品になっています。
さらに、擦過音、シンセサイザ、電気的なノイズなんかを入れることで、全体の雰囲気を。。この場合は怪しい方面に持っていっている感じでしょうか(笑)

前半2曲がアップテンポめの曲、中盤の2曲がスローめな曲、後半がいろんな曲が混交しているという構成で、後半の展開が劇的でおもしろいというか、凄すぎるというか(ここも笑)
9曲目が、白眉のMichael Breckerの初リーダー作(http://www.amazon.co.jp/dp/B000002O44/)で演奏されていた曲をMarc Turnerのサックスで演奏しているもので、元曲よりもちょっと重めの演奏。
10曲目がAlan Persons Projectの曲で、元曲からビート感を大きく抜いてギターサウンドで旋律の美しさを前面に出したような演奏。
11曲目が電気感の強い激しい間奏。一転して、12曲目がちょっと牧歌的な雰囲気を感じさせる爽やかな曲。
なのに13曲目で11曲目の雰囲気の再演で、これで終了と、ごろごろと雰囲気が変わります(笑)

何回か聴いていて、なんか誰かに似ているなぁと思い巡らせていたら、どことなく平井庸一さんのギターに近いものが感じられるところがあって、そう考えるとクールな雰囲気を持ったギターサウンドを、ちょっと骨太感のあるリズムでがっちり下支えしているという構図が見えてくるのですが、全体から感じる温度感(全体には低い傾向でありながら部分的に熱があるような)ってのは、この構図が故というのはあるのかなぁと..

ハイライトは9曲目になると思いますが、ベストは12曲目だと思います。

Gilad Hekselman "This Just In"(http://www.amazon.co.jp/dp/B008L1H0KS/)

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