荒武裕一朗 "I Dig IT!"

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この盤は2002年の荒武さんのデビューアルバムの再発情報を見つけ、メンツ(ベースとドラム)で買いを決めています。
※再発盤のジャケは、↑ではないです。ユニオンのページのデザインとなります。
最近の演奏で安東力武のリズム隊というと、太田朱美バンド(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61182850.html)(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60210088.html)ということになるのですが、このライブを聴いているとこの2人が入ったアルバムってのは、ちょっと古くても食指が動くってもんです。
リーダーの荒武さんは、多分はじめてだと思います。

ということで、このバンドのメンツは以下の通りとなります。
荒武裕一朗(P)、安東昇(B)、力武誠(Ds)

演奏曲は、荒武さんのオリジナル2曲。力武さんのオリジナル1曲と、他4曲(大半が有名曲)と言う構成となっています。
1. Alone Together
2. Naima
3. Talking Junction
4. You've changed
5. Star crossed lovers?Jump for Joy
6. 夕焼け(Y.Aratake)
7. Pure(M.Rikitake)

1曲目からガンガン弾きまくるピアノは、ユニオンの山本さん(http://diskunion.net/jazz/ct/news/article/4/36257)が、"やんちゃ"と言う語を使っていますが、まさに"やんちゃ"な演奏というのがふさわしい内容で、思わず演奏に引き込まれます。
ベースの安東さんもドラムの力武さんも、今から10年以上前の演奏ですが、最近の演奏をしっかり彷彿とさせる個性を持った演奏を繰り広げ、やんちゃなピアノをしっかり煽りながら全体の演奏を盛り上げています。
という意味では、安東さんは最近ではスピリチュアルな方向性が強くなっているんでしょうかねぇ。
2曲目のスローな演奏でちょっとソロがありますが、最近の演奏で感じられる深みってのはまだ希薄な感じはしますかねぇ。
この盤の白眉は3曲目で、この演奏を聴ければこの盤を買ったかいがあったと、個人的には思っています。
リズミカルなドラムにのったベースソロがイントロで、このゴリゴリのリズムが維持された上で、ピアノがブルージーなテーマを奏でる演奏。これが格好良くて格好良くてたまったもんじゃぁありません。
4曲目で、じっくり聴かせるスローでクラシカルな雰囲気を持った演奏を聴かせこれがインターバルになる。
ピアノソロだが、この演奏もなかなか惹かれるものがあります。
巷で人気があるらしい6曲目の"夕焼け"は、ここでの演奏が初演なんだそうで、ラテン調のリズムに、哀愁感のあるテーマをのせた楽曲。
そして、最後が力武さんのオリジナルとなりますが、これが見事に美しい曲で力武さんの美意識を感じさせてくれます。


この盤のベストはなんといっても3曲目です。この演奏は一聴に値すると思います。

この盤が再発されてから、そこここでこの3人のライブが行われていますが、近日中に国立のお店でもこの3人のライブが聴けそうです。とっても楽しみなのでありました。


荒武裕一朗 "I Dig IT!"(http://diskunion.net/portal/ct/detail/JZ130307-04)

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