ものんくる "飛ぶものたち、這うものたち、歌うものたち"

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"ものんくる"というグループのデビューアルバムです。
ジャズものとしては、菊地成孔がプロデュースしていることで、話題になっているものです。
あいかわらず、菊地さんが絡むものは、興味津々でほぼひととおり買わずにはおれない状況にありますが、まだ本人のライブを生で見たことがないと言う。。(汗)

彼ら(ものんくる)のhp(http://mononcle.aikotoba.jp/index.html)を見ると、2011年1月に結成されたということで、2011年10月に1stミニアルバムのリリースがあったようですが、これが初のフルアルバムになるということのようです。

メンバーですが結成時は2人だったようです。hpにあるライブの写真とか見ると4人で写っているものがほとんどなんで、現在は4人のようですが、インタビューとか2人の露出が突出してるのはなんでなんでしょうね? 準構成員とかだったりするんでしょうか?
吉田沙良(Vo)、角田隆太(B)、瀬田創太(P)、西村匠平(Ds)
平山順子(As)、石川広行(Tp)、上杉優(Tb)、小林豊美(Fl)
菊地成孔(As:3)

演奏曲は下記10曲となります。
1. 希望のこと
2. まりおねっと
3. FLOWER
4. 優しさを重ねること
5. ~Introduction~
6. 春を夢見る
7. 穏やかな日曜日へ
8. さようなら
9. 知らない空
10. バクの国から来た少女

この人たちのアルバムの聴きどころは、ジャズものとしては演奏と言うことになってしまうのですが1曲目の冒頭のホーンアンサンブルが、ほとんど Maria Schneider かと思わせるようなサウンドになっていて、のっけからのけぞります。
その後も、いろいろなビッグバンドのサウンドだったり、ジャズ、フュージョン的なフレーバーを多く少なくふりかけたサウンドが散りばめられていて、聴いてて「おや?」とか「にやっ」とかしながら聴いてしまいます。

曲の良さ、歌詞の良さ、ボーカルの良さってのも相応にあるんでしょうけど、なによりの良さは、アレンジ(=全体の雰囲気作り)になるんだと思います。

まずは、ホーンを加えたビッグバンドサウンドになる部分のアレンジの秀逸さにありまして、ホーンの人は基本4人だけの参加のようなんですが、音の厚みとか充分に出たサウンドでありながら、Maria Schneiderばりの実に効果的効率的でかつ独特なハーモニーを再現するよう緻密に構成されているんだろうことを充分に伺わせます。
そして、3曲目でプロデューサ菊地のソプラノが入ってきますが、ここだけは、おいしい役をしっかり持っててるなと感じさせる、しっかり聴かせるソロを繰り広げています。

次に、ピアノトリオでの演奏部分になるんですが、ここでも特にピアノが良い味をだした演奏をしてまして、このピアノが作り出す雰囲気ってのも、全体のイメージの大きい部分を担っていると感じています。
あと、中村正人さんのジャズ趣味が出ていると思われる"DREAMS COME TRUE"の雰囲気をそこはかとなく感じる部分とかもありますかねぇ..

そして、ボーカルですが、oncenth trioと共演してた"さがゆき"さんの雰囲気に近いのかなぁと感じてます。
ということで、基本的には演奏、ホーンアンサンブルを楽しむことを主体に聴いているつもりなんですが、徐々に歌に惹かれ、なんとなく歌詞を聴いてしまいと。。聴き方が変化してきているような。。

ベストは、7曲目。この曲がなんとなく一番惹かれてるような気がします。

ものんくる "飛ぶものたち、這うものたち、歌うものたち"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00CA63CD4/)

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