keith jarrett "Somewhere"

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keith jarrettのこの3人でのトリオでの演奏って、これが20枚になるんでしょうか?
Changesが、非スタンダードなので、スダンタードトリオとしては、19枚目ということになるんでしょう。
しかも結成からすでに30年も経過してしまっているってのが唖然とします。

Standards, Vol. 1 (1983, 1983)
Standards, Vol. 2 (1983, 1984)
Changes (1983, 1985)
Standards Live (1985, 1986, Live)
Still Live (1986, 1988)
Changeless (1987, 1989)
Tribute (1989, 1990, Live)
The Cure (1990, 1991, Live)
Bye Bye Blackbird (1991, 1993)
At the Blue Note (1994, 1995, Live)
Standards in Norway (1989, 1995, Live)
Tokyo '96 (1996, 1998, Live)
Whisper Not ? Live in Paris 1999 (1999, 2000, Live)
Inside Out (2000, 2001, Live)
Always Let Me Go (2001, 2002, Live)
Up for It (2002, 2003, Live)
The Out-of-Towners (2001, 2004, Live)
My Foolish Heart (2001, 2007, Live)
Yesterdays (2001, 2009, Live)
Somewhere (2009, 2013, Live)
※()内の年数は録音年、リリース年の順(録音年とリリース年がちゃんとしている資料は実は少ない)
 もし間違いがあったら、指摘していただけると嬉しいです。

最近は、最近の録音をリリースせずもっぱら2001年前後の、しかもライブ演奏を、小出しにしている印象で、時期がかわらなければ曲は違っても演奏の質(クオリティというより、経年面)的には、大差ない演奏になる(と推測する)わけで、その割には最近でもコンスタントにライブ活動はやっていたようなので、だったらツアー毎に1枚とかそういうペースでアルバムをリリースしてもらいたいなんて、言う話題はいろんなところに散見すると思いますが。。
本作は、2009年の録音なのでそれまでのアルバムから6~7年のブランクがあることになります。

結構、コンスタントに毎年とは言わなくても相応量リリースされていると思っていたのですが、前作は4年前になるんですね。
 "Yesterdays"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a56666958.html)
その前が、25周年の
 "My Foolish Heart"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a49986709.html)
この辺、出せば売れる前提はあるにせよ、マンネリ化しないようリリースタイミングに気を使っているような気がします。

メンツは、言わずと知れた。。
Jack Dejohnette(Ds)、Keith Jarrett(P)、Gary Peacock(B)

演奏曲は、以下の通り。1つのトラックに2曲入っているものが2つあるのが注意点となります。
01. Deep Space / Solar
02. Stars Fell On Alabama
03. Between Devil And The Deep Blue Sea
04. Somewhere / Everywhere
05. Tonight
06. I Thought About You

オープニングが、[PLAY]ボタンを押してから音が出るまで5秒くらい間がありまして、このもったいぶらせ方と、最初に出てくる幻想的なフレーズの2重の応酬でちょっとヤられます。
この出だしは、これまであまりなかったんじゃないかと思います。
その後、なんかそうかなと思わせるフレーズが演奏されてると、おもむろに聴き馴染んだsolarのフレーズが形になってくるところで、さらにゾゾーっと(笑)

2曲目にこれも有名曲な"アラバマに星落ちて"を、美意識の粋を尽くしたがごとくに美麗にしっとりとした演奏。
3曲目は跳ねるようなピアノで奏でられる4ビート。Keith Jarrettの唸りも好調です(笑)

4、5曲目がウエストサイド物語からの2曲で、4曲目のsomewhereは、原曲に忠実につづられたピアノのフレーズからスタート。しっとりとしか言いようのない演奏から、左手のリズムにのって、徐々に曲が移り変わってオリジナルのeverywhereへ。これはいかにもKeith jarrettがソロでよく演奏しているようなインプロな演奏。
そして、早めのテンポで疾走感さえ感じさせるようなtonightへと流れます。
この4曲目、5曲目のあたり(もっと言うと4曲目)が、この盤のハイライトになりそうです。
そして、最後が美メロディの演奏をしっとりと演奏して大団円。見事な演奏を聴かせてくれています。

はっきり言って、大枠ではKeith Jarrettの演奏はKeith Jarrettのサウンドだし、Jack Dejohnetteの叩きだすドラムは、やっぱりスタンダーズで聴きなれたサウンドを出している。
当然、Gary Peacockだって。。
が、聴けば悪い演奏ってことはけっして無く、マンネリだと言われればその通りだし、聴いた感じでこれまでと大きく違っているわけでもないんですが、演奏にぐいぐいと引き込まれていく魅力ってのは大いに持っていると感じています。
そして、7年のブランクでの進化(老化)が、多少なりとも演奏に変化をもたらしている部分もあるんじゃないかと勘繰っております。
だからなおさら、録り立ての旬の演奏をCDでもっと楽しませてくれてても良かったんじゃないかと思っているんですけどねぇ

ベストは、4曲目にせざるを得ませんでした。


keith jarrett "Somewhere"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00BY1F8UQ/)

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