David Kikoski "From The Hip"

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David Kikoskiのリーダー作がひっそりと発売されていました。David Kikoskiのリーダー作はこれまでcriss cross専属かと言うほど同レーベルからのリリースが多いのですが、この盤は"BFM JAZZ"というマイナーレーベルからのリリースでしかも2006年5月の(ライブ)録音ということで、リリースの経緯がいまいち見えてこないのですが...。

メンツは、以下の通りの1ホーンカルテット。名前は見たことあるような、最近目にしないようなそんな感じなんですが、詳しくは調べません(汗)。ただ、Dave Carpenterさんは2008年に亡くなっているようなので、もしかしたら追悼のため急遽リリースが決まったのかもしれません。
David Kikoski(P)、Bob Sheppard(Ts,Ss)、Dave Carpenter(B)、Gary Novak(Ds)

演奏曲は以下の通り。Toninho Horta, C.walton, Irving Berlin, Tadd Dameron, Chick Corea, John Coltraneに
スタンダードを混ぜた全部で9曲となります。
01. Star Eyes
02. From Ton To Tom
03. Bolivia
04. My One And Only Love
05. How Deep Is The Ocean
06. If You Could See Me Now
07. Autumn Leaves
08. Tones For Joan's Bones
09. Mr. P.C.

スタンダードを含むお馴染みの4ビートの曲を中心に演奏しているので耳馴染みの良い演奏が並びます。
David Kikoskiのこれまでのアルバムから判る通り、当然レギュラーグループではないので、もしかしたらリハーサルもほとんどなしのセッション的な演奏だったのかもしれません。
全体に(良い意味で)ほどよく力が抜けていて、お互いにお互いの演奏にうまく合わせて破綻のないよう演奏をまとめあげている感じにはなっていますかねぇ。。
ということで、現代ジャズ的に複雑な曲が醸し出す独特の雰囲気を楽しむというような演奏でも、丁々発止、緊張感溢れるインプロの応酬を楽しむような演奏でもないんですが、安心して聴いていられる演奏で、それでいてクオリティの高さも感じます。
ライブと言うこともあるかもしれませんが、曲によってテンポの緩急をしっかりつけているので聴いていて飽きることもありません。

各人の演奏はそれぞれ(推測も含め)自身の個性をしっかり出した演奏を繰り広げていて、それが有機的に絡みあい小気味良い演奏となっており、実は聴いていてかなり好感触の演奏となっています。

ワンホーンのグループだと管に言及するのがノーマルだと思うんですが、個人的にはどうしてもDavid Kikoskiに話題が集中してしまいまして..(汗)
この盤でも、実はDavid Kikoskiのピアノに耳が惹きつけられっぱなしって感じになっておりまして..
やっぱり、彼は管入りのユニットでのバッキングが最高に気持ち良く、格好良い演奏を聴かせてくれると、あらためて実感させてくれます。
他の3者も多かれ少なかれソロを繰り広げる場がありそれぞれ気持ちの良いソロを聴かせてくれてはいるんですけどね。。。

ベストは、ちょっとアップテンポで繰り広げられる枯葉にしておきます。


David Kikoski "From The Hip"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00DC9SA94/)

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