Luis Perdomo "Links"
Luis Perdomoは、1年前の同じレーベルからリリースされているアルバムが直前の紹介で、その前作は立て続けにリリースされていたピアノトリオ作"Universal Mind"となります。
"Infancia Project"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61413526.html)
"Universal Mind"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61348347.html)
本作は、Miguel Zenonを入れたカルテットとなりますが、メンツは前作、前々作ともまるっきりかぶっていません。
まだ、コンスタントにリーダー作は出せるが、レギュラーグループを持てるほどではないってことなんでしょう。
かくいうメンツは以下のとおりとなります。
Luis Perdomo(P)、Dwayne Burno(B)、Rodney Green(Ds)、Miguel Zenon(As)
演奏曲は11曲。Luis Perdomoが2曲。他の3人が1曲ずつ持ちより、その他6曲と言う構成になっています。
1. Percy’s Delight
2. Waiting Time
3. Crossmind Dreams
4. Profundo
5. The ’A’ List
6. The Organ Grinder
7. Enigma
8. Three Card Molly
9. Melisma
10. Paco
11. Elena
演奏ですが、4ビート主体の一聴オーソドクスにも聴こえる演奏がほとんどとなっています。
前作がラテンタッチな曲が多かったが、本作はラテン臭はほぼ皆無で、アルバム毎にスタイルをいろいろ試みているのか?と勘繰りたいところです。
4ビート主体の王道ジャズが多いとはいえ、そこは現代ジャズのフレーバーもたっぷり入っていまして、あまり温度感を上げないところで、各人が一筋縄ではいかない演奏を披露してくれています。
フロントにあたるLuis Perdomo、Miguel Zenonは現代ジャズマンらしい一筋縄では行かないフレーズが格好良い演奏をたっぷりと繰り広げています。
Rodney Greenのドラムが、これまたここぞと言う時に格好良いフレーズをビシビシと決めてくれて、演奏にカツを入れてまして、このドラムも相当格好良いと思います。
Dwayne Burnoも、堅実でありながらしっかりとしたベース(ウォーキング主体か?)で演奏をがっちりとまとめ上げています。
ということで、各人がそれぞれ自身の個性をたっぷり出していながら、インプロの応酬のようにはなっておらず、いかにも、crisscrossレーベルらしい演奏と言えるんじゃないかと思います。
曲自体が、変拍子とか複雑なものがないところで、さらに演奏も温度感低め、落ち着いた雰囲気すら出ているので一聴凡庸にも聴こえそうですが、かなり充実した内容の作品だと思います。聴き応え充分です。
ベストは、モーダルで疾走感のある演奏が、非常に格好良い5曲目でしょう。
Luis Perdomo "Links"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00BNWWWBE/)
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