chick corea "Vigil"

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chick coreaの新作になります。もうそろそろ新譜が出たから買おうを止めても良いんじゃないかというくらい、最近の作品はこれまでのchick coreaの作品の集大成的(悪く言えばノスタルジック)な作品が多く。。。
前作が、Gary Burtonとの"Hot House"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61243571.html)、その前がEddie Gomez,Paul Motianとの"Further Explorations"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61157684.html)、そのさらに前の前がStanley Clarke, Lenny Whiteとの"Forever"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60040886.html)と、こういうリリースが続くと・・・な気分になってくるのですが、今作は知らない人多めの若手中堅のメンツを取り揃えたたアルバムだったので、気になってしまって速攻買いを決めています。
ということで、往年の名コンビ的なアルバムはアレですが、若手と組んだ演奏は今後も買い続けるんでしょう(^^;;

と言うメンツは以下の通り。Hadrien FeraudはChick Coreaのtrioボックスの1枚、John Mclaughlin盤、Bireli Lagrene盤で聴いています。Marcus Gilmoreも最近の盤ではいろんなところで叩いている逸材です。自blogでも10枚以上引っかかってきます。Tim Garlandはoriginには入っていませんが、その後期頃から共演歴がある人のようで、"The Ultimate Adventure"にはクレジットされています。Charles Alturaは知らない人と思います。
そして、ゲストが4人いましてGayle Moran CoreaはChici Coreaの奥さんのようですね。と。6曲目ではお馴染みのメンツの名前が..
Chick Corea(P,Keys)、Hadrien Feraud(B)、Marcus Gilmore(Ds)、Tim Garland(Sax,Fl,Bcl)、Charles Altura(G)
Pernell Saturnino(Per:1,2,3)、Gayle Moran Corea(Vo:5)、Stanley Clark(B:6)、Ravi Coltrane(Sax:6)

演奏曲は以下の通りの7曲。ぜんぶChick Coreaのオリジナルとなります。
01. Galaxy 32 Star 4
02. Planet Chia
03. Portals To Forever
04. Royalty
05. Outside Of Space
06. Pledge For Peace
07. Legacy

1曲目、RTF調のいかにもChick Coreaの曲でございますというテーマを持った曲。ソロに入るとエレクトリックバンドを彷彿とさせる、ベースの旋律とかコリアのキーボードサウンド、直後の高音基調のベースソロとかは断片的に聴いたらエレクトリックバンドとしっかりと間違うでしょう(笑)
そして、エレクトリックバンドもサックスが加わっていたが、編成としてはエレクトリックバンドと同一と言うことになりますね。
2曲目、スパニッシュ風味の曲でこれもChick Coreaのオハコなスタイルとなりますが、特にCharles Alturaの弾くアコギのフラメンコ調ギターが見事で、曲としては"手垢"のついたものとなりますが演奏としては新機軸を持ってるとも言えますかねぇ。若手をうまく使っているとも言えますが..
さらに、その後の良く動くHadrien Feraudのベースソロもかなり見事です。
3曲目、6拍子のクセがあるけど流麗な楽曲。フロント3者の良い感じのアンサンブルの前半から、ドラマチックな展開になっていう後半という、16分ある大作。
4曲目、アコピによる美旋律のイントロから始まる3拍子の曲。ちょっとスローめに旋律の美しさを立てた演奏。
各人が美旋律を生かしたソロをしているのが印象的。
5曲目が、一聴Children songを彷彿とさせるイントロから始まるGayle Moranの美声をフィーチャした楽曲。
後半2曲がちょっと雰囲気が変わって、6曲目が無調のインプロ的イントロから純4ビートでソロを繰り広げる演奏。
アコピでのchick coreaソロ、つづくアコベがStanley Clark、その次がRavi Coltraneなんでしょう。3者のソロがこれでもかと聴ける演奏は、17分超の超大作のライブ収録。
7曲目がちょっと複雑なリズムを持った曲でなかなか格好良くアルバムのエンディングを派手に飾ってます。

ライブ音源ってのも少し聴けていて"Spain"なんか演っているようですが、それら往年の曲を混ぜても違和感のない、いかにもchick coreaな楽曲多めの好盤ということで大丈夫でしょ。(ちょっとマンネリ感あるのも事実ですが..)

この盤の紹介には1曲目をかけますが、ベストは最後の7曲目ですかねぇ。聴き応えあります。

chick corea "Vigil"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00CUIVGZS/)

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