Steve Kuhn "Lifes Magic"
Vol.1を買ったらVol.2が欲しくなるような、こういうコレクター癖なところがあるのが良いのか悪いのか..
ということで、メンツも録音時期も"Vanguard Date"と同一の1986年3月末のVillage Vanguardでのライブ音源となります。
しかし、このメンツを見ただけで強力なピアノトリオの演奏が聴けると期待しちゃいますねぇ。
元のリリース枚数が少なかったために幻化したようですが、もうちょっと商売気を出してたら定番化してたのかもしれないです。
Steve Kuhn(P)、Ron Carter(B)、Al Foster(Ds)
演奏曲は以下の通り。Steve Kuhnのオリジナルが3曲と、あとは有名曲が大半を占めると言う構成となります。
1. Little Old Lady
2. Two By Two
3. Jitterbug Waltz
4. Ulla/Trance
5. Yesterday's Gardenias
6. Mr. Calypso Kuhn
7. Never Let Me Go
8. Softly, As In A Morning Sunrise
1曲目から陽性のアップテンポの曲が心地よく響きます。
2曲目以降も緩急をうまく使い分けた明快平易な演奏をくつろいだ雰囲気を醸しながらしっかりと聴かせる演奏を繰り広げております。
ということで演奏は"Vanguard Date"と同様粒立ちの良いピアノの音色と良く歌うベースを基調とした4ビート主体のごくオーソドクスなピアノトリオということになります。
この聴かせる雰囲気とくつろいで聴く雰囲気の塩梅というか比率が絶妙で気分よく音楽に身を委ねられるような演奏というのは、さすがにある意味秀逸というかいろんな意味で上手いというか..。
もっとも、こういう演奏を目当てに買う盤でもありますが、その期待に違うことなくしっかり満足度の高い演奏を聴かせてくれます。
この盤のハイライトは、なんだかんだRon Carterがいい味をだしているところになるんだと思います。
曲毎に多彩な表情で演奏に彩りを添えつつ、Steve Kuhnのピアノを映えさせる演奏を繰り広げていまして、結構目立つんだけど邪魔にならないと言うか、絶妙な塩梅の演奏が見事としか言いようがないです。
この人の場合、好き嫌いがはっきりしているというか、あまり良く言う人が多くないんですが、その割には名盤での起用頻度が高いっていうのも、いろんな意味で上手い奏者ってことになるんでしょう..。
ベストは、3曲目ですかねぇ。美旋律と美演奏の一品と言えるでしょう。
Steve Kuhn "Lifes Magic"(http://www.amazon.co.jp/dp/B0090PX4AE/)
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