Fred Hersch / Julian Lage "Free Flying"

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Fred Herschは、個人的にはかなり遅れて聴きだした(というか、最初あまりピン来てなかった)ピアニストでありましてあまり聴いていないのでありますが、巷ではKeith Jarrettより好きだなんて根強いファンがいる人気ピアニストであります。
自blogでは、Village Vanguardでのライブばかり3枚紹介しています。
 "Alone at the Vanguard"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61865504.html)
 "Alive at the Vanguard"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61559678.html)
 "live at the Village Vanguard"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a42519413.html)

Julian Lageは、最近のGary Burtonバンドの重鎮というか、重要なポジションで良い演奏を聴かせてくれているギタリストという認識の人となります。
自blogでは、そのGary Burtonバンドでの2枚と、その他2枚の参加盤を聴いているだけで、2~3枚出ているリーダー作は未聴、未購入となっています。
 "Guided Tour"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62093392.html)
 "Common Ground"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60683427.html)

そんな両人がデュオでアルバムを出すと言うんで、当然気になって購入した次第でありますが、この2人のつながりってどこにあったんだろうと、ちょっと気になっています。
Fred Herschはいろいろな人とのデュオ作品をずっと出しているようなので、その流れの1つではあると思いますが、2013年2月にKitanoというホテルで行ったライブを録音したものとのことで、絶妙なブッキングの賜物なのかもしれません。
Fred Hersch(P)、Julian Lage(G)

演奏曲は、Fred Herschのオリジナル7曲にTheronius MonkとSam Riversの曲を加えた全部で9曲となります。
01 Song Without Words #4 Duet
02 Down Home
03 Heartland
04 Free Flying
05 Beatrice
06 Song Without Words #3 Tango
07 Stealthiness
08 Gravity's Pull
09 Monk's Dream

曲調は陽性のものが多めで、気持ち良く音楽に身を委ねられるようなものが多く取り上げられています。
ホテル併設のジャズクラブということで、おそらくあまりジャズにのめり込んでいない聴衆を前にしていることを前提にした選曲ではないかと勘繰っているいるのですが..。
ちなみに、こんなところ(http://www.kitano.com/Jazz-Schedule)

アコギを奏でるJulian Lageの緩急のメリハリのついた演奏が心地よく、さらにFred Herschの奏でる流麗なるフレーズがこれまた気持ち良い。

ピアノとギターがそれぞれに、創造的なアドリブを繰り広げているようでありながら、それぞれがそれぞれの音に呼応した演奏をも繰り広げ、それが相乗的に音の重なりを豊饒なものにしていく。
が、全編に緊張感が漲るようなことはない。実に、良い塩梅にくつろぎを感じさせる演奏。
それでいて、耳目に値する聴き応えだけはしっかり表出する。

ベストは7曲目のがっつりしたヤツにします。
新譜インフォに「21世紀のアンダーカレント」なんて紹介されていますが、これはもの凄いデュオアルバムが出たもんだってもんです。

Fred Hersch / Julian Lage "Free Flying"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00DWFQ34C/)

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