類家心平 "4 AM"

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類家さんのリーダー作としては、3枚目。自身が購入したのはこれで2枚目となります。
前作も、中古を見つけて思わず買った経緯がありますが、本作も店頭試聴して、思いのほか良かったんで(これは新品でしたが)思わず買ってしまったのでありました。

前作の紹介は↓
 "Sector b"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61093238.html)

荻窪のVelvet Sunでの2013/8/27のライブ録音となります。
このアルバムは、CDフォーマット以外に、24bit 96KHzのハイレゾ音源でのリリースがされています。
CDフォーマットを入手していますが、これでもかなり良い音なのでハイレゾ音源がいかほどのクオリティを聴かせるかも、興味深いところがあります。(買わないけど..)
噂?では、会場の半分くらいをつぶすくらいに、録音機材を持ち込んでの録音だったとか?
下記URLに、エンジニアの方のインタビュー記事があるので、ご興味のある方は..
 http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dal/20131209_626834.html

メンツは以下の通り。
類家 心平(Tp)、中嶋 錠ニ(P)、田中 "tak" 拓也(G)、鉄井 孝司(B)、吉岡 大輔(Ds)

演奏曲は、以下5曲。1~4曲目が、類家さんのオリジナル。5曲目はいろんな人の共作のクレジットになってました。
01. KARAGI
02. HAOMA
03. SPLICING
04. GURU
05. 4 AM

1曲目、オルガンが前面に出て作るリズムの上で類家さんのTpが吠えるモーダルな曲。ノイズ的に入るギターが良いアクセントになっている。
2曲目、類家さんのハイノートから入る4ビート曲。Tp、ギター。ピアノの3者のせめぎ合いが過激に気持ち良い。中後半のベースの伴奏で奏でられるピアノソロがこれまた、スリリングで..
3曲目でバラードが入ります。ベースとピアノが中心に曲の骨格をつくる上で、気だるいサウンドのTpが闇を切り開くかの如く、ピリリとしたサウンドを投げかけるような演奏。後半のピアノ、ベースのソロの美しさが逆に際立つ印象。
4曲目。ベースのゴリッとしたソロが3分くらい奏でられるイントロから、ワウを駆使したTpで奏でられるテーマへ。ギターがちょこちょこ仕掛けを入れることが良いアクセントになるちょっと怪しげな雰囲気を醸した曲。
5曲目は、ギターがイントロとなりTpと主役をわけあう、ちょっと in a silent way を彷彿とさせるスローテンポの曲。
それぞれ、10分前後の演奏(最短7分台、最長13分台)となっており、曲単位にしっかりと料理のされたライブらしい演奏を楽しむことができます。

雰囲気としては、各楽器の音色が強く影響していると思うが、どうしてもエレクトリック期のMiles Davisの演奏を想起させるものとなるが、印象としてはもうちょっと端正に、丁寧に構成を考えている印象があり、各人がそれぞれに暴れているように感じつつもしっかりとまとまり感のある演奏に仕上がっているのは、現代ジャズ的なところなんでしょう。

ベストは1曲目になるんだと思います。アルバム冒頭の怒涛のサウンドってことでも、インパクトは強いです。

類家心平 "4 AM"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00F3FM7J4/)

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