西山瞳 "Crossing"

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西山瞳さんの、おそらく初ソロピアノアルバムになると思います。
これまではトリオ作が大半で、DUO作がたしか2枚(ベースとの"El Cant Dels Ocells"、ギターとの"Astrolabe")リリースされているはずです。(買ってないですが..)
そして、本作の直後(直前?)にも、ボーカルとの双頭作(ゲストが凄い)がリリースされています。
個人的には、トリオ作ばっかり買ってたので、トリオでの演奏が耳馴染みが良いということになっているのですが..

これまでの紹介アルバムは以下の通り。
 "I'm Missing You"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60906742.html)
 "CUBIUM"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a40767935.html)
 "In Stockholm"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a53533647.html)
 "Parallax"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a56770618.html)
 "Music In You"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61005140.html)
 "Sympathy"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61972354.html)

と、書きだしてたら"Many Seasons"(http://www.amazon.co.jp/dp/B000VDFGLY/)を聴いてないことに気づいて、先日買ってます(笑)

ということで、本作のメンツはピアノだけとなります。
西山瞳(P)

演奏曲は 7曲のオリジナル。他人の曲が、武満さん、木村さん、橋爪さん等を採用して全部で13曲となります。"からたちの花"は、あの"からたちの花"です。
01 Monochrome Flowers
02 A.J. Crossing
03 からたちの花
04 Giraffe’s Dance
05 めぐり逢い
06 That Day
07 Il tuo amore
08 錦の館
09 Paradigm Shift, Dimension Shift
10 Le vase de sable
11 Call
12 死んだ男の残したものは
13 月下に舞う

3~4分台の小品的演奏が大半を占めており、それぞれの曲のエンディングも盛り上がって終了ではなく、フェードアウト的な終わり方をし、そのままおもむろに次の曲が始まるような進行。
ピアノの演奏自体、あまりタッチ強く"がしがし"いくスタイルではなく、またアドリブ含め、譜面に書かれているが如くに淀みなく流麗に弾かれるピアノは、クラシックのソロピアノで次から次へと短い曲が続く小品集を聴いているような印象を持つほど。

ここに、ドラム、ベースが入るとそれが強いアクセントになって、いろいろメリハリがつくんでしょう。
似た感じに、左手がリズム、ビートを刻むような演奏をしていれば、ジャジーな雰囲気も出てくるんでしょうけど、彼女の美しさを追求したピアノスタイルとしては、これで大正解なんでしょう。
なもんで本当に"さらりさらり"と曲が連なっていくような印象となります。
でも、過去の北欧系温度感の低い演奏のイメージよりは、だいぶウォームな演奏を聴かせてくれています。

ということで、聴き応えと言う意味ではちょっと物足りない部分もありますが、美旋律のピアノをこれでもかとたっぷり堪能させてもらえることだけは間違いありません。

ベストは、5曲目としておきます。本当は、曲単位で聞く演奏ではないと思うんですが..


西山瞳 "Crossing"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00EXS4PHE/)

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