Tigran Hamasyan "Shadow Theater"
Tigran Hamasyanの新作です。
Tigran Hamasyanは、2006年のデビュー作と翌年の2枚目まで買って聴いていましたが、そこで中断。2008年に"Red Hail"、2011年に"A Fable""EP n°1"とリリースされていたようですが、それらには手を出していません。
"World Passion"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a43993578.html)
"New Era"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a51706837.html)
本作は、巷で凄いとか良いとか言われていて気になったのが購入のきっかけで、それでもあまり食指が動かなかったのですが、抱き合わせを探していたときと、数回目の"良い"の波が合わさったときに、購入を決めています。
とはいえ、そろそろAvishai Cohenが演ってるようなのも含め、中東系に近い旋律のサウンドに飽きてきている部分もありまして..。というのが危惧。
メンツは以下の通り。
Tigran Hamasyan(P,Vo)、Areni Agababian(Vo)
Ben Wendel(Sax:1-4,6,10)、Sam Minaie(B:1,2,6,8-12)、Chris Tordini(B:3-5,7)、Nate Wood(Ds:1,2,4,6-10,12)、Jean Marc Phillips Varjabedian(Vo:3-12)
Xavier Phillips(Cello:2,3,6,7)、Jan Bang(Programming:3)、David Kiledjian(Programming:2,4,5)
演奏曲は、Tigran Hamasyanのオリジナルとアルメニア民謡、アルメニアの古い曲となります。
01 The Poet
02 Erishta
03 Lament
04 Drip
05 The Year is Gone
06 Seafarer
07 The Court Jester
08 Pagan Lullaby
09 Pt. 1: Collapse
10 Pt. 2: Alternative Universe
11 Holy
12 Road Song
冒頭、ピアノをピロピロと弾いて、いかにも中東なフレーズ。そこから2ビートリズムが入り、テーマは中東感の強い旋律。さらにボーカルが入ってと、危惧していたことが全部出てきた感じが ... 唖然2曲目以降も、中東(アルメニア)感をしっかりと感じさせる旋律の曲が続き、こりゃ失敗したか?と思ったのですが。。。
ここで気を取り直して、しばらくヘヴィローテーション的に、ことあるごとに聴き続けていたのですが、そうするとだんだんと見えてくるものがありまして。。
旋律こそ中東(アルメニア)な雰囲気を感じさせるものが大半ではありますが、リズムはロック色が強いタイトなものだったり、現在進行形的なより新しいものがふんだんに入っている印象で、かなり斬新な印象。
曲構成も、往年のプログレッシブロック的に大仰にいろいろな展開を見せ、この展開を楽しめれば聴きどころは随所に現れる。
使われている楽器(というか音)も多彩で、弦楽器、電気音、その他いろいろな音がいろいろとちりばめられ、全体の音作りもかなり凝っていることを感じさせられる。
個人的には(プログレッシブロックって性に合わずあまり聴いていないため、)この演奏からはPMG的なものを色濃く感じています。
そういう視点で聴いていると、ボイスもPedro Aznar的効果を狙っているのか?とか、ハーモニーがぽいなとか、この展開って(ニヤ)、みたいなところが随所に見受けられます。
中東(アルメニア)なサウンドとジャズ的なサウンドを中心に、ごく最近のサウンドをも融合した、Tigran Hamasyanサウンド(あるいは、Tigran Hamasyanワールド)と言うべきものを形成している印象です。
なんて感じで、聴けば聴くほどだんだんと、その壮大な一大絵巻的アルバムの凄さを感じずにはおれません。
はっきりいって、ミュージシャンTigran Hamasyanを聴くアルバムではなく、コンポーザーTigran Hamasyanを聴くアルバムになっていることは間違いありません。
このアルバムは、曲単位で聴くもんではないと思うので、ベストの曲って挙げません。なんて言わないで6曲目としておきます。
Tigran Hamasyan "Shadow Theater"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00DTVFPO8/)
Tigran Hamasyanは、2006年のデビュー作と翌年の2枚目まで買って聴いていましたが、そこで中断。2008年に"Red Hail"、2011年に"A Fable""EP n°1"とリリースされていたようですが、それらには手を出していません。
"World Passion"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a43993578.html)
"New Era"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a51706837.html)
本作は、巷で凄いとか良いとか言われていて気になったのが購入のきっかけで、それでもあまり食指が動かなかったのですが、抱き合わせを探していたときと、数回目の"良い"の波が合わさったときに、購入を決めています。
とはいえ、そろそろAvishai Cohenが演ってるようなのも含め、中東系に近い旋律のサウンドに飽きてきている部分もありまして..。というのが危惧。
メンツは以下の通り。
Tigran Hamasyan(P,Vo)、Areni Agababian(Vo)
Ben Wendel(Sax:1-4,6,10)、Sam Minaie(B:1,2,6,8-12)、Chris Tordini(B:3-5,7)、Nate Wood(Ds:1,2,4,6-10,12)、Jean Marc Phillips Varjabedian(Vo:3-12)
Xavier Phillips(Cello:2,3,6,7)、Jan Bang(Programming:3)、David Kiledjian(Programming:2,4,5)
演奏曲は、Tigran Hamasyanのオリジナルとアルメニア民謡、アルメニアの古い曲となります。
01 The Poet
02 Erishta
03 Lament
04 Drip
05 The Year is Gone
06 Seafarer
07 The Court Jester
08 Pagan Lullaby
09 Pt. 1: Collapse
10 Pt. 2: Alternative Universe
11 Holy
12 Road Song
冒頭、ピアノをピロピロと弾いて、いかにも中東なフレーズ。そこから2ビートリズムが入り、テーマは中東感の強い旋律。さらにボーカルが入ってと、危惧していたことが全部出てきた感じが ... 唖然2曲目以降も、中東(アルメニア)感をしっかりと感じさせる旋律の曲が続き、こりゃ失敗したか?と思ったのですが。。。
ここで気を取り直して、しばらくヘヴィローテーション的に、ことあるごとに聴き続けていたのですが、そうするとだんだんと見えてくるものがありまして。。
旋律こそ中東(アルメニア)な雰囲気を感じさせるものが大半ではありますが、リズムはロック色が強いタイトなものだったり、現在進行形的なより新しいものがふんだんに入っている印象で、かなり斬新な印象。
曲構成も、往年のプログレッシブロック的に大仰にいろいろな展開を見せ、この展開を楽しめれば聴きどころは随所に現れる。
使われている楽器(というか音)も多彩で、弦楽器、電気音、その他いろいろな音がいろいろとちりばめられ、全体の音作りもかなり凝っていることを感じさせられる。
個人的には(プログレッシブロックって性に合わずあまり聴いていないため、)この演奏からはPMG的なものを色濃く感じています。
そういう視点で聴いていると、ボイスもPedro Aznar的効果を狙っているのか?とか、ハーモニーがぽいなとか、この展開って(ニヤ)、みたいなところが随所に見受けられます。
中東(アルメニア)なサウンドとジャズ的なサウンドを中心に、ごく最近のサウンドをも融合した、Tigran Hamasyanサウンド(あるいは、Tigran Hamasyanワールド)と言うべきものを形成している印象です。
なんて感じで、聴けば聴くほどだんだんと、その壮大な一大絵巻的アルバムの凄さを感じずにはおれません。
はっきりいって、ミュージシャンTigran Hamasyanを聴くアルバムではなく、コンポーザーTigran Hamasyanを聴くアルバムになっていることは間違いありません。
このアルバムは、曲単位で聴くもんではないと思うので、ベストの曲って挙げません。なんて言わないで6曲目としておきます。
Tigran Hamasyan "Shadow Theater"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00DTVFPO8/)
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