Rudy Royston "303"

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Rudy Roystonというドラマーの初リーダー作です。Rudy Roystonの名は、自blogでもけっこう出てきてましてざっと並べて以下の通り。これでも全てではありません。
 Bill Frisellの"Big Sur"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62100415.html)
 Dave Douglasの"Time Travel"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61959443.html)、"Be Still"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61582005.html)
 Ralph Bowenの"Total Eclipse"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61392761.html)
 Linda Ohの"Initial Here"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61380856.html)

他のメンツは以下の通り、2管+ギターと言う布陣になります。Mimi Jonesというベーシストがゲスト的に5曲に入りますが、この人は女性でした。(ちなみにNadje Noordhuisも女性です。)Linda Ohとも共演しているところを見ると女性ベーシストが好きなのかもしれません。
Rudy Royston(Ds)、Sam Harris(P)、Yasushi Nakamura(B)、Jon Irabagon(Sax)、Nadja Noordhuis(Tp,Flh)、Nir Felder(G)、Mimi Jones(B:1,3,5,7,11)

演奏曲は、9曲がオリジナル。High and DryがRadioHead、Ave Verum Corpusがモーツアルトという内訳の11曲。
01. Mimi Sunrise
02. Play On Words
03. Prayer (for the people)
04. Goodnight Kinyah
05. Gangs of New York
06. High and Dry
07. Miles To Go (Sunset Road)
08. 303
09. Ave Verum Corpus
10. Bownze
11. Prayer (for the earth)

冒頭、ベースの奏でるダークなリズムに、ジャーンと入るギターがベーストラック、ここに曲調に合わせたピアノとサックス、トランペットのテーマ、ソロが絡む怪しい雰囲気の1曲目。
2管のアンサンブルで始まる2曲目は、ライト無印象だが、変拍子ではなさそうだが複雑な構造の2曲目。
ここでのNir Felderのソロはなかなか力の入ったもので聴き応えあり。その後のサックス、ピアノのソロも良い感じ。
3曲目、ベースのイントロから2管がまっとうな曲を演奏する裏で、ピアノがHerbie Hancockか、Brad Mehldauかってなソロを延々繰り広げる2分半の小品。
このSam Harris(http://www.samharrispiano.com/)って人はダラス生まれの才人で、本年1月にFSNTからデビューアルバム"Interludes"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00HUCG2QC/)をリリースしたばっかり。
先ごろリリースのAmbrose Akinmusireの新譜(http://www.amazon.co.jp/dp/B00HGFIMK2/)にも参加している模様。
このピアノはちょっと良い味出ています。
4曲目は、ベースが刻むリズムの上で、ギターのイントロから2管のテーマに引き継がれる。ここでもピアノが裏で自由奔放なソロで彩りを添えていてこれが聴きどころ。
ほのぼの感のある前半から歪んだギターを絡めたハードな演奏に変化する5曲目。
ベースのイントロからギターを前面にフィーチャした美旋律系の6曲目はRadioHeadの曲。
単調なリズムをドラム、ベースが刻む中、ギター、管、ピアノが不思議なソロを繰り広げ、後半は管もリズム刻みに加わりミニマルなエンディングの7曲目。
穏やかな表情からだんだんと剛顔な表情へと変化していく8曲目はタイトル曲。
・・・・・
と言う感じで、ストーリー性を感じる楽曲が多く、前面という意味ではベースとドラムが前面に出ている印象が強いと感じていますが、前面に出ないながらに良い仕事をしているNir FelderとSam Harrisに好感を感じています。
最後の曲がさらりと終わると、4分半過ぎくらいに隠しトラックが。。と思ったら1曲目の中盤からのリズムが再奏されているようでした。

ベストは、5曲目でしょうか。


Rudy Royston "303"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00HGTNJSS/)

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