本田竹広 "紀尾井ホール ピアノリサイタル"

イメージ 1

最近、中島さち子さん、荒武裕一朗さんとか聴いていて「本田竹広」という名前を聴く機会が多く、それまで全然聴いていなかったんですが、ちょっとしっかり聴いておこうと、てっとり早く聴ける2枚(図書館で借りられた)を昨年秋に記事にしています。
 "Earthian Air"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62161978.html)
 "I Love You"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62121753.html)

そこでとりあえず落ち着いていたんですが、中古漁りをしているときにこの盤を見っけまして、なんとなくピンと来たので買い込んできた次第であります。
2005年のソロピアノでのコンサートの録音で、これが彼の最後のアルバムになるようです。

ということで、ピアノソロとなります。
本田竹広(P)

演奏曲は以下の6曲。1曲目がベートーベン、最後が"うさぎおいし~"で、間の曲がオリジナル
という構成になります。
1. Piano Sonata No.14(Moonlight)1 Adagio(BEETHOVEN)
2. シリウス~アフリカの風
3. Amazing Little Dream
4. Eu Te Amo
5. Get Up!!
6. 故郷~父の歌(宮古高校校歌)

冒頭のベートーベンがそれまで聴いてきたクラシックの演奏とは異質なもので、荒々しいほどに強いタッチで、ガツンガツンと演奏される"月光"に、半分の違和感と半分の斬新な演奏への興味津々感を持って聴き入ったのが第一印象。
2曲目以降も、強めのタッチでガンガン攻める骨太の演奏が楽しめます。
いやぁ、凄い凄いとうはうはう言いながら何回か聴いていたんですが...。

後から脳梗塞のリハビリから体調万全でない中での演奏ということで、そういう状況を知ったうえで聴くこのサウンドはとんでもない演奏と言うしかなく..。
どうして、そんな体調でこんな演奏ができるんだ!?と、驚愕するしかありません。

そういう耳で聴くと(汗)、この演奏は"鬼気迫る"とか"渾身の"という語が相応しい演奏と言いたい涙なくしては聴けないというと大袈裟ですが、それくらい心に迫る演奏を聴かせてくれています。

このコンサートを生で聴いた人の感想を聞いてみたい気もします。ちょっと怖いけど..

ベストは、1曲目に このベートーベンは斬新だと思います。


本田竹広 "紀尾井ホール ピアノリサイタル"(http://www.amazon.co.jp/dp/B000BU6QV6/)

この記事へのコメント