Chick Corea "Solo Piano: Portraits"

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Chick Coreaの新作はソロピアノです。
前作がトリオ、その前がエレクトリック作とフォーマットを変えて、相変わらず精力的にアルバムリリースをしています。(Trilogyの輸入盤情報は相変わらずないです。国内盤が少し安く買えそうですが..)
 "Trilogy"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62465842.html)
 "Vigil"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62118193.html)
ということで相変わらず新譜出ると買ってます(苦笑)。これはChildren's Song(実は結構好き)が聴けるからという理由が結構大きいです。

ソロでのアルバムは2006年に記事(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a23668675.html)を書いてますが、これ以来の14年ぶりになるようです。
 "Solo Piano - Originals"(http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=879629)
 "Solo Piano - Standards"(http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=879635)
ということで、メンツはchick coreaだけ。
Chick Corea(P)

演奏曲は以下の通り。Chick Coreaが少ししゃべった後、それにまつわる曲を演奏するようなスタイルで進行します。
トラック3でBill Evansについて語り、トラック4でWaltz for Debbyを演奏。トラック7で Thelonious Monk について語り、トラック8で'Round Midnightを演奏と言ったように..。
2枚に44トラックとてんこ盛りの内容となっています。
ソロコンサートをそのまま2枚のCDに収めたようなかんじなんですが、それがいつのライブかは、クレジットを読んでも良く判りませんでした。ベストトラックを集めたなんて情報もありましたが..

Disk1
01 Chick Talks: About Solo Piano
02 Improv #1 / How Deep Is the Ocean?
03 Chick Talks: About Bill Evans
04 Waltz for Debby
05 Chick Talks: About Stevie Wonder
06 Pastime Paradise
07 Chick Talks: About Thelonious Monk
08 'Round Midnight
09 Pannonica
10 Blue Monk
11 Chick Talks: About Bud Powell
12 Dusk in Sandi
13 Oblivion
14 Chick Talks: About Paco de Lucia
15 The Yellow Nimbus

Disk2
01 Chick Talks: About Scriabin
02 Prelude #2 (Op. 11)
03 Prelude #4 (Op. 11)
04 Chick Talks: About Bartok
05 Bagatelle #1
06 Bagatelle #2
07 Bagatelle #3
08 Bagatelle #4
09 Chick Talks: About the Children’s Songs
10 Children's Song #1
11 Children's Song #2
12 Children's Song #3
13 Children's Song #4
14 Children's Song #5
15 Children's Song #9
16 Children's Song #10
17 Children's Song #11
18 Children's Song #12
19 Chick Talks: About Portraits
20 Portrait #1 - Krakow
21 Portrait #2 - Krakow
22 Portrait #1 - Casablanca
23 Portrait #2 - Casablanca
24 Portrait #1 - Easton, Maryland
25 Portrait #2 - Easton, Maryland
26 Portrait #3 - Easton, Maryland
27 Portrait #4 - Easton, Maryland
28 Portrait #1 - Vilnius
29 Portrait #2 - Vilnius

1枚目はジャズ寄りの選曲、2枚目はクラシック寄りの選曲と分けてあります。このまんま、前半はジャズタイム、後半はクラシックタイムという構成のコンサートだったんでしょう。

演奏は、これはもうChick Coreaな演奏をたっぷりと楽しめるという意味では、過去にもたくさんあったじゃないかと言ったら元も子もない。
ジャズタイムは、ジャズを聴き始めた人に、曲の良さと心地よいアレンジの妙を聴かせるような印象。
曲の旋律を大きく崩した演奏ってのはせず、難易度は上げていない印象。
クラシックタイムも、(原曲を知らないのが大半だが、おそらく)元曲のイメージを大きく損ねた演奏はしていなさそう、だけど相応にChick Coreaらしい(あるいは"いかにもな")アレンジを施している感じはあって、そこはジャズミュージシャンとしてChick Coreaとしてのアイデンティティも忘れていない。

MCが当然ですが英語なので、これが判ると楽しさ倍増なんでしょうけど、こればっかりはいかんともしがたい(苦笑)

ベストは .. 一連のPortraitがことのほか良い演奏だと思いました。


Chick Corea "Solo Piano: Portraits"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00JAW4GHM/)

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