Eric Legnini "The VOX"

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songXジャズレーベルで5枚目にリリースされたのがEric Legniniのアルバムだったんですが、これは欧州でのEric Legnini人気を目にして、国内でもこの手の音楽を気に入る人は多いはずという目論見から、国内での販売権を取得して、鳴り物入り的にリリースをしたアルバムでありました。。
欧州ではそこそこ話題になり、玄人筋からの評価も高かったアルバムだったようですが、国内では残念ながら思ったほど話題にならなかったようで.. という裏事情を聴きながらの6/26に開催された、SonngXjazzのプロデューサー、オーナーの宮野川氏を迎えた"極める"でのお話

メンツは、ピアノトリオを中心に、管楽器奏者、ボーカル、ギター等を曲毎に配してまして、中心となるピアノトリオのメンツだけ書き出しておきます。
Eric Legnini(P)、Franck Agulhon(Ds)、Thomas Bramerie(B)

演奏曲は、下記11曲。1曲を除いて全部(共作含む)、Eric Legniniのオリジナルです。
01. The Vox
02. Joy
03. Kitchen Maquis
04. I Need You
05. London Spot
06. Near The Haouse On The Hill
07. The Old And Grey
08. Black President
09. Rose Coloured Glasses
10. Canyon Lady
11. Cinematic


基本構成はピアノトリオということになるが、1曲目はオルガンに管の入った演奏で、2曲めではボーカル入りと曲によって編成を変えて、多彩な編成、構成での演奏をまとめたアルバムになってます。

ユニット名は、Eric Legnini & Afro Jazz Beat というのが正式名称ですが、個人的感性の範疇では、特にアフロビートを意識するような曲はなかったかと..。
というくらい、自分がアフロビートを(意識せず)普通の感覚で聴いているってことかもしれません。

演奏での特筆事項として、特にソロの場面で顕著だが、Eric LegniniのピアノがHerbie Hancockっぽいフレーズを奏でるところが随所にでてきていて、そこがとても印象的に響き、このアルバムのジャジーな響きを感じさせる最大要因になっていると感じられます。

サウンドテクスチャ的にはRobert Glasperを彷彿とさせる部分が多少見られ、彼ら(Robert Glasper)の演奏と同様に 、曲によってボーカルを入れ、全体的には洗練された演奏で、クールに現代ジャズを表現しているような演奏で構成されたアルバムになってます。
個人的には、特に3曲めが"いかにも"と思わせるような仕上がりになっていて、個人的にはニヤリとするところです。

Robert Glasperが目指したものが、黒人の音楽文化としてジャズとHIPHOPの融合のようなことを目指したとしたら、Eric Legniniは同様の手法を欧州で展開したとも考えられ、そうだとするとアフリカンなサウンドとジャズの融合のようなことを考えている(た)とも考えられ、実際の演奏からもそんな雰囲気は感じられる。
・・・と考えると、それがアフロジャズビートなんじゃないかと思いあたってみたり。。。(^^;;


昨今、Robert Glasperがもてはやされている状況を鑑みるとEric Legniniももう少し注目されても良いような気がするくらいに、話題性もあるだろうし、内容的にも良いアルバムに仕上がっていると思う。

ベストは、個人的には3曲目にはまってます。


Eric Legnini "The VOX"(http://www.amazon.co.jp/dp/B004PWCPQG/)

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