GROUND ZERO "plays standards"
大友さんというと、昨今は、あまちゃんバンドで大きくクローズアップされていますが、実際はノイズの人なので要注意です。
題名のない音楽会(https://www.youtube.com/watch?v=s7FPONCWdPE)での雄姿を忘れることはないでしょう。
実は、GROUND ZEROは1回挫折してまして、なんだったか1枚買ってるんですが、全然聴かずに捨てましたw
とっつきの悪い人(ユニット)は、スタンダード多めのアルバムがあれば、それで馴れるのが良いんじゃないかと漠然と考えてまして、(ひどくとっつき悪くもないですが)Altered Statesにも"Plays Standards"(http://diskunion.net/jazz/ct/detail/XAT-1245393535)というアルバムがありまして未紹介ですが聴いてます。
本作がGROUND ZEROの何枚目のアルバムか(5枚目のオリジナルアルバム)とかも確認してませんが、メンツの変動もいろいろあったようで下記しますが、これがこのアルバムのメンツの全要ではないと思います。実は参加してない人の名前があったりして..
大友良英(G)、内橋和久(G)、菊地成孔(Sax)、ナスノミツル(B)、植村昌弘(Ds)、芳垣安洋(Ds)、田中悠美子(Koto)
他
演奏曲は、タイトル通りスタンダードかそれに近いものが並んでいるという認識で良いと思います。
全部の曲を知っているわけではなさそうなんで。。。(恥)
1. 平和に生きる権利+篠新[3//4]
2. ウルトラQ
3. 悲しき天使
4. Folhas Secas
5. ワシントン・ポスト・マーチ+日本解散
6. アカシアの雨がやむとき
7. Bones
8. Where Is The Police?+The Bath Of Surprise
9. 見上げてごらん,夜の星を
10. 夢の半周
11. カール広場のポプラの樹
12. 男たちの挽歌+小さな願い(ローランド・カーク・ヴァージョン)
冒頭、メッセージ性の強い"平和に生きる権利"を強力なビートを効かせて演奏していまして...。
うねるようなベースのフレーズにツインドラムが分厚いグルーブを重ねた演奏。さらにそこに浄瑠璃?が加わってカオス状態。片山広明さんばりの菊地成孔さんのサックスの咆哮が気持ち良く響く。
楽曲自体(テーマ演奏部分)は、それほどめちゃくちゃに崩してはおらず、元曲は概ね良く判るんですが間が凄い。
即興部分の即興演奏もさることながら、コラージュ的にいろいろな音(本当にいろいろな音..大正琴、三味線、エンジン音、時代劇等TV音声、拳銃発射音、クラクション、街の雑音、扉の開閉音、サイン波(電気音、電子音)、いろいろな声、水をかき回す音、うがい音、等々)が重ね合わされた音の重なりの密度感というか濃度感というか、ドロドロの凄さに唖然とさせられます。
さらに、もちろん要所では大友さんの破壊的にノイジーなギターがかき鳴らされさらにカオスな雰囲気を増長させているのは言うまでもありません。
正直なところこの音楽は、傾聴するものではなくて、聴きながらニヤニヤ、ゲラゲラと笑うものなんでしょう。
ベストは、フリーキーでカオスで濃厚なリズムの上で、冷静かつまっとうに奏でられる主旋律との対比が面白い9曲目にしときます。
GROUND ZERO "plays standards"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00005HKLK/)
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