Larry Goldings / Peter Bernstein / Bill Stewart "Ramshackle Serenade"

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オルガントリオなんですが、メンツがなかなかに素晴らしい。このメンツでは過去に1枚アルバムが出ていまして、それが↓
 Bernstein / Goldings / Stewart "Live At Smalls"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60989781.html)

ということで、メンツは以下のとおり。Larry GoldingsとPeter Bernsteinは好相性だと思うのでスタジオ作も期待感高いです。
Larry Goldings(Org)、Peter Bernstein(G)、Bill Stewart(Ds)

演奏曲は、メンバーいずれかのオリジナルが6曲に、スタンダード、tom jobim, horace silverで全部で9曲。
01. Roach
02. Luiza
03. Simple As That
04. Ramshackle Serenade
05. Mr. Meagles
06. Sweet and Lovely
07. Blue Sway
08. Useless Metaphor
09. Peace

Larry Goldingsのオルガンって、あまりギトギトしている感じがなくて、比較的あっさりめのサウンドうねりがないというのもあると思うがあまり尖った音も出さないし、優しいサウンドというか..。
弾くフレーズもグワーッと押し寄せてくるような迫力とか勢いとかを感じることも少なく、
端正と言っても過言でないようなスタイル。
オルガンというと、往年の黒人音楽の粘度を感じるサウンドって印象があるんですが、やっぱり白人なんだろうなと思わせる、黒さを感じさせないオルガンを聴かせてくれる。
そこがLarry Goldingsの持ち味なんだろうなと感じています。


Peter Bernsteinのギターが、凡庸と言うと言いすぎですが、個人的感覚からは、ごくごくまっとうに正統的なギターを聴かせるご仁という認識ですが、実は結構買ってまして、ひそかに好きだったりします。
正統と言っても、往年の結構こもった感じの音ではなく、もう少しあっさりめに聴かせるサウンドでやっぱり、白人
フレーズも適宜にコード弾きを入れた単音弾きを中心としたもので、端正な中にも歌心をたっぷりと感じさせる。

そして、この両者が繰り広げる絶妙なコンビネーション。片方が前面に出るともう片方が裏方でサポートに徹し、あるところで主役が入れ替わりと、双方が同時に自己主張してバトルを繰り広げるような展開は素晴らしいコンビネーションというしかないでしょう。

そこへ、Bill Stewartがガツンガツンと楔を打つように絶妙な一撃を加えていく。
叩きまくるような下衆なことはしないで、本当にここぞというときにガツッと一発入れてくるのが、これまた心地良くも良いカンフル剤になっている。

ベストは、3曲目で良いでしょう。


Larry Goldings / Peter Bernstein / Bill Stewart "Ramshackle Serenade"(http://tower.jp/item/3620010/Ramshackle-Serenade)

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