Kenny Barron & Dave Holland "Art of Conversation"

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ベースとピアノのデュオ作に、Dave Hollandが参入してきました。
Dave Hollandというと、Steve Coleman、Chris Potterを擁した、少し過激に難解な楽曲を料理するバンドを永らく運営し。
昨年は、自分のbest3に入れたKavin Eubanks、Craig Tabornを起用して、えらく格好良いユニットでのアルバム(下記)リリースと、尖がった演奏をする人って印象なんですが..。
 "Prism"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62274554.html)
もっとも、1980年代にソロ作品を出しているようではあります..
そんなDave HollandがKenny Barronと組んでのデュオ作というのは、興味そそられます。
ちなみに、Kenny Barronのデュオ作と言えば、"People Time"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a58956412.html)に尽きるんでしょう。
2014年3月の録音です。
Kenny Barron(P)、Dave Holland(B)

演奏曲は、Dave Holland4曲、Kenny Barron3曲、Charlie Parker、Thelonius Monk、ellingtonナンバーで全部で10曲。
01. The Oracle
02. The Only One
03. Rain
04. Segment
05. Waltz for Wheeler (dedicated to Kenny Wheeler)
06. In Walked Bud
07. In Your Arms
08. Dr Do Right
09. Seascape
10. Day Dream

さすがに、ピアノとベースのデュオとなると、Dave Hollandと言えどもゆったりとした音楽を中心に演奏されます。
ただ、枯淡の境地と言うほど枯れた演奏でもなく2曲目8曲目9曲目とかアップテンポで全然ゆったりしてない演奏も入っていたりして、1945年前後生という年齢から考えれば、まだまだ枯淡と言わせないぞという気概を持った演奏と言えるんじゃないでしょうか。

ベースのデュオ作と言うとCharlie Hadenが印象の元になってしまいますが、Dave HollandのサウンドはCharlie Hadenほど深く沈みこむようなものではなく、逆にタッチはしっかりしていてメリハリ感のあるベース。
Kenny Barronも明快なサウンドで応酬していますが、こちらはあまりタッチも強めでなく優しさのにじみ出たような演奏をしています。

そうは言っても、Dave Hollandのゆったりめな演奏が聴けると言うのはちょっと驚く部分でありますが、個人的にはこんな演奏を期待しての購入なので、気持ち良く楽しんでおります。

選んでいる曲は、Hank Jones とCharlie Hadenのデュオは"古きアメリカの"って感じで、ジャズ感希薄でしたが、こちらは他人の曲からも判るように、4ビートではないものも含めジャズ臭強めの曲を並べている印象。
それが、ゆったりであっても枯淡を感じさせない理由なのかもしれないです。

ベストは、しいていえば5曲目ですかねぇ。この盤もどの曲も良いです。

Kenny Barron & Dave Holland "Art of Conversation"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00M4CAA2A/)

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