Billy Childs "Map To The Treasure"

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Billy ChildsのLaura Nyro集というアルバムなんですが、Laura NyroもBilly Childsも、個人的思い入れのある人ではないので、普通だったら(たぶん)買わないアルバムなんですが、前回の新譜会で数曲聴いてるうちに全貌を聴いてみたくなっての購入です。
とはいえ、下記メンツを見だだけでもなかなかラインナップですし、さらにそこに曲目のところに記載してある、featuring の面々が入ってくるのですから豪華なもんです。
詳細は、記述を見ていただくとして。。
Billy Childs(P)
Scott Colley(B:1-4)、Brian Blade(Ds:1-4)
Carlitos del Puetro(B:5-10)、Vinnie Colaiuta(Ds:5-10)
Dean Parks(G:2-7,9,10)、Jay Bellerose(Per:2,3,6,7,10)、Sara Andon(Fl:9)、Dan Tyminski(Vo:10)
Carol Robins(harp)、Mark Robertson(Vln)、Jen Choi Fischer(Vln:1,2,6-10)、Alyssa Park(Vln:3-5)、Luke Maurer(Viola)、Vanessa Freebairn-Smith(cello)

演奏曲は下記の10曲、すべてLaura Nyroの曲です。トリビュート盤とかだと自作(追悼作、リスペクト作)を1曲くらい紛れ込ますことが多いんですが、ここは潔いです。
もしかしたらLaura Nyroの曲が良すぎるってことかもしれないですが..

1. New York Tendaberry
   featuring Renee Fleming(Vo)、Yo-Yo Ma(Cello)
2. The Confession
   featuring Becca Stephens(Vo)
3. Map To The Treasure
   featuring Lisa Fischer(Vo)
4. Upstairs By A Chinese Lamp
   featuring Esperanza Spaulding(Vo)、Wayne Shorter(Ss)
5. Been On A Train
   featuring Rickie Lee Jones(Vo) & Chris Potter(Ts)
6. Stoned Soul Picnic
   featuring Ledisi(Vo)
7. Gibsom Street
   featuring Susan Tedeschi(Vo)、Steve Wilson(As)
8. Save The Country
   featuring Shawn Colvin(Vo)、Chris Botti(Tp)
9. To A Child
   featuring Dianne Reeves(Vo)
10. And When I Die
   featuring Alison Krauss(Vo)、Jerry Douglas(Dubro)

ということで、元曲もほぼ知らない状態で[PLAY]ボタンを押しているわけですが..。

おそらく原曲の良さがあってのものだとは思いますが、全体的にもの凄く完成度の高いサウンドで、アレンジも演奏も計算しつくされたであろうことがまざまざと判るような演奏。

Billy ChildsのHerbie Hancockばりに弾くソロは、アルバムのいたるところでおぉぉっと思わされます。
1曲目はYo-Yo Maの味わい深いチェロでのソロが素晴らしい。
Wayne ShorterのWayne Shorterですという代名詞的サウンドを散りばめた4曲目。
5曲目では、あまり長くないですがクリポタ節全開のChris Potterのソロが聴けます。
そして、7曲目ではSteve Wilsonの幻想的なソロが、8曲目ではChris Bottiの甘~いソロが..。
そして、各女性ボーカリストの、これまたこのタイミングでこの声色でこう歌うのがベストと思わせる素晴らしい歌唱。

ピアノと弦楽器のアンサブルを中心としたゴージャスなサウンドを背景に、上記豪華な各演奏者が、概ね短いながらもとなりますが素晴らしいソロを繰り広げていまして、耳目を惹きつけられる"てんこ盛り"的な内容のアルバム。

ただ、こういう企画ものにありがちな作られ過ぎている感、あらゆることがコントロールされている感、いろんな意味でいろんなことを計算し切って作り上げられ、次から次へと聴きどころが展開していくというのも、ちょっとお腹いっぱい感を感じるというのもありますかねぇ。贅沢な不満であります。

ベストは6曲目ですかねぇ。一番バランス良く仕上がっていると思います。

Billy Childs "Map To The Treasure"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00KLOCPLW)

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