Keith Jarrett "Hamburg '72"

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Keith Jarrettの発掘音源?のリリースです。
Keith Jarrettの発掘音源としては2012年にリリースされた1979年の音源が出ています。
これは2012年のベストの特別賞に挙げました。(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61673828.html)
 "Sleeper-Tokyo April 16 1979"( http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61522706.html)
もしかしたらKeith Jarrettの発掘音源のリリースってのが、今後ちょこちょこ出てくるのかもしれません。
Chris Potter, Marc Turner, Vijay IyerらNYの中堅のアルバムを積極的にリリースしたり、本作のように看板スターの発掘音源を出してみたり、さらにここ最近のアルバムリリース量の多さ..。
と、売れるためにできることをいろいろと積極的にやっている感じが良いような悪いような...。

本作は、1972年6月14日にハンブルグでラジオ向けライブ音源で、Keith Jarrettのごく初期の演奏を楽しむことができます。

メンツは、いまや1人しか存命でなくなりましたがアメリカンカルテットの構成要員、盤石の3人トリオ。
Keith Jarrett(P, Fl, Per, Ss)、Charlie Haden(B)、Paul Motian(Ds)

演奏曲は、Keith Jarrettのオリジンるが4曲。Margot Jarrettが1曲。Charlie Hadenが1曲という構成。
01. Rainbow
02. Everything That Lives Laments
03. Piece For Ornette
04. Take Me Back
05. Life, Dance
06. Song For Che

演奏は、美麗かつ流暢なピアノが、Keith Jarrettの美意識をたっぷりと表現して奏でられるオープニング。
朴訥と言いたくなるようなCharlie Hadenの重いベースと、シンバル基調でパーカッシブな打音のPaul Motianのドラムがをまとわりついてくる。そして、お馴染みの唸り声...。
2曲目では、Keith Jarrettはフルートを、Paul Motianは鈴を多用したスピリチュアル感たっぷりの演奏。
Charlie Hadenが、彼にしては珍しく高音基調の音を出しているのが貴重かもしれないです。後半はピアノに戻って荘厳な雰囲気で終了。
3曲目で、Keith Jarrettがサックスを演奏し、タイトルにあるOrnette Colemanよりもフリー濃度の濃い、後半なんて絶叫に近い激しい演奏を聴かせてくれてます。
4曲目は、ゴスペル調のノリの良い曲で、曲間で、Keith Jarrettがタンバリンを叩いてたり..。
美麗なKeith Jarrettも好きですが、ノリの良い演奏をしているKeith Jarrettはやっぱり良いなぁと..。
最後の曲が、Charlie Hadenのチェゲバラに捧げる歌で、荘厳かつ重厚かつ繊細な演奏は圧巻と言うしかないような..。


5曲目が小品的2分台ですが、他は9分前後。最後は15分の長尺演奏とお腹いっぱいになる中身の濃い演奏をたっぷりと愉しませてもらえます。
さすがに発掘音源としてリリースするだけの演奏のクオリティを持っていることを大いに納得させられます。、

ベストは6曲目にせざるをえません。本当は4曲目が好きなんですが。

Keith Jarrett "Hamburg '72"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00OAMJOBA/)

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