Jochen Rueckert "We Make the Rules"

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Jochen Rueckertというドラムの人のリーダー作で、この人のリーダー作としては初聴きのはずです。
サイド参加作はMarc Copland(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a43792546.html)、
Sam Yahel(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a58412885.html)、
Seamus Blake / Chris Creek(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62536494.html)等の アルバムで聴いていまして、そのうちの2つでMatt Penmanとのコンビはこの盤と同じであります。

ということでメンツは以下の通り。かなり良いところを揃えている印象です。
Jochen Rueckert(Ds)、Mark Turner(Ts)、Lage Lund(G)、Matt Penman(B)

演奏曲は、すべてJochen Rueckertのオリジナルで良いようです。
01. Eggshells
02. Pretty From Afar
03. Saul Goodman
04. We Make The Rules
05. Bess
06. The Cook Strait
07. Alloplasty
08. Yellow Bottoms
09. Manong Twilight At The Whatever Hotel

Jochen Rueckertの小刻みに刻むドラムをベースにした少しモードな雰囲気をたたえた1曲目
Lage Lundのギターは印象派のような雰囲気で音を奏でているのは、市野さんに通じるものを感じる。
Mark Turnerは普段の感じよりほんの少し前のめり気味にガツガツとしたサウンド
ゆったりめのテンポをダークな色調で染めた少しドラマチックな展開を見せる2曲目。
Lage Lundはここでも印象派的な演奏が多め。ソロもメロディアスでありながら抑制の効いた演奏。
逆にMark Turnerは普段のイメージに感じに近いかなぁ。良い味出しています。
Jochen Rueckertも淡々とした演奏を延々続けている印象。
テンポは陽性でしっかりビートも聴いていて雰囲気的には良いノリを感じさせるんだけど、全体には陰性な雰囲気が漂う3曲目。
Jochen Rueckertも淡々としたドラムだし、Lage Lundも綺麗にテンポにのった淡々とした演奏。
Matt Penmanの少し跳ねるような感じのベースが陽性を感じさせる要因か
単調なフレーズを繰り返すLage Lundのギターに、全体を鼓舞していくJochen Rueckertのドラムが絡む4曲目はタイトル曲。
ここでのLage Lundのサウンドは、まさに市野さんを彷彿とさせる感じ。
Mark Turnerも、いくぶんアグレッシブでありながらしっかりと抑制を効かせた演奏は持ち味を存分に発揮している印象。この曲結構好きです。
後半はもう少し単調だったり、内向性強めだったりという雰囲気が強めになりますが、全体的な雰囲気を大きく違うようなこともなく、

全体として抑制の効いた内向きの演奏が多い印象で上記文面もそんな感じになっていますが、その割にはアレンジ過多でもなくスリリングな展開も聴けますし、面白さもしっかり持っています。
さらに、どの曲も5分以上と相応の時間をかけてしっかり料理しており聴き応え充分であります。

ベストは8曲目も捨て難いのですが、4曲目にします。


Jochen Rueckert "We Make the Rules"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00MX85NW2/)

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