Jennifer Souza "Impossivel Breve"
これは、昨年12/6にNo Trunksで開催された「ミナス音楽を極める~新世代編~」というイベントで入手してきた盤です。
ということで、最近話題の"ミナス新世代"系のサウンドを、もう少し幅広く聴いておいても良いんじゃないかというのが購入動機になってます。
このイベント自体がこの盤の宣伝の様相を呈していたというのもあったとは思いますが、イベント自体がなかなか面白かったので文句はありません。
ボーカル物もブラジルものも、基本的にメンツは書かないんですが、エッセンスだけ。。
Frederico Heliodoroは、2枚のリーダーアルバムを紹介しています。
"DOIS MUNDOS"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62971060.html)
"VERANO"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63012956.html)
Felipe Continentinoは、Frederico Heliodoroの上記2枚に加え下記でも共演しています。
他にもありそうな気配。
両人ともブラジルジャズの若手として頭角を表してきている人材のようです。
Affonsinho "Depois De Agora"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62968359.html)
Jennifer Souza(Vo,G,..)、Frederico Heliodoro(B)、Felipe Continentino(Ds)
他に、弦楽器、管楽器等が入ってきます。
演奏曲は共作も含めて、すべてJennifer Souzaの絡んだオリジナルです。
1. Sorte ou Azar
2. Vouloir
3. Pedro e Lis
4. Esparadrapo
5. Logo Tudo Acabado
6. Le Flaneur
7. Para Kerouac
8. Possivel Breve
9. Cuida de Si
フォークの影響を感じさせる少しダークな曲調が多め。
全体に個人的な印象としてではありますがブラジル色は希薄じゃないかと思います。
なかでは、3曲目は昨今のミナスな雰囲気が濃いめですかねぇ
が、アンニュイな感じとか雰囲気はなかなか良いものがあります。
この盤の気持ち良さがどこからくるか考えていたのですが、ブラジルな頭からの発想は出てこず、"ものんくる"に近い管アレンジの気持ち良さがあるんだと思います。このホーンの使い方は結構近いものがあると思います。
どちらかがどちらかに影響を及ぼしている可能性も時期的に低いと思うので..。
ということは、"Maria Schneider"からの影響が日本では"ものんくる"に、ブラジルでは"Jennifer Souza"に波及しているとも言えるわけで、そこにも興味深いものがあります。
前述の通り、Frederico Heliodoro、Felipe Continentinoはジャズの人なので、当然Maria Schneiderも聴いているでしょうからこの影響は彼らからもたらされたのかもしれません。
ライナーの江利川さんの文章にもある通り、アメリカでもRebecca Martin、Becca Stevens等々、ジャズとフォークの融合からのムーブメントがあるように、ブラジル(ミナス)でも同様の動きがありその成果の一つがこのアルバムに結実しているというのは、確かにそうだろうなと思わせるものがあります。
ベストは2曲目ですかねぇ。この曲好きです。
http://www.coreport.jp/artist/jeni_rpop-10006.html
Jennifer Souza "Impossivel Breve"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00NHNY1VQ/)
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