Jack Dejohnette "Made In Chicago"

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Jack DejohnetteのECMリーダー作は、かなり久しぶりなんじゃないかと思いますが、(1997の"Oneness"(http://www.amazon.co.jp/dp/B000025ESI/)以来?)、シカゴの重鎮をずらりと並べた豪華絢爛な面容。
シカゴフリーといっても、Henry ThreadgillもRoscoe Mitchellも名前だけは知っているが、知っているだけで積極的に聴いている人達ではないので、この盤も積極的に買う理由はないんですが、
でも、買わないわけにはいかなかったというのは、Jack Dejohnetteと言う名前の強さかもしれません(意味不明)
ちなみに、Jack Dejohnetteのリーダー作としては、自blogでは非ECMの下記2枚を紹介していました。(結構買ってる)
 "Music We Are"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a58287241.html)
 "Sound Travels"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61141090.html)

本作は、2013年8月にシカゴジャズフェスティバルでのライブ収録で、メンツは上述の通り下記。

Henry Threadgill(As,Fl)、Roscoe Mitchell(As,Ss,Fl)、Muhal Richard Abrams(P)、Larry Gray(B)、Jack DeJohnette(Ds)

演奏曲は、Roscoe Mitchel、Muhal Richard Adams、Henry Threadgill、Jack Dejohnetteで、6曲目がアナウンス。
で全部で7曲と言う布陣。
01. Chant
02. Jack 5
03. This
04. Museum Of Time
05. Leave Don't Go Away
06. Announcement
07. Ten Minutes

冒頭サックスでの3音の単調なリズム(ドレミレドレミレ・・)の中、Jack Dejohnetteのドラムが華麗に舞うテーマから、諸々ソロが続くと言う展開。
単調な"夜泣きそば音階"からのフリーと言うことで、Ornette Coleman的なファニーな雰囲気を感じさせつつ、音数は全体に抑え目でドロドロとした演奏が延々と繰り広げられるが、それとなくドラマ性のようなものも感じられ、次の展開を期待させるようななかなか惹きつけられる演奏が繰り広げられる。
良くも悪くもその年齢(皆さん70近いらしい)なりのフリージャズを演ってる感じ。

聴きどころはなんといっても、変幻自在的ドラミングが耳目を奪うJack Dejohnetteのパフォーマンスになってしまうと思うが、それに呼応して残りの4者も、全体のサウンドバランスをしっかり考慮しつつ好き勝手な演奏を繰り広げている。
ピアノのMuhal Richard Abramsが最年長(80超)のようだが粒立ちの良いコロコロとした演奏は、前面にいる頻度も充分に高く、年齢をまったく感じさせない。
前半5曲はすべて10分超のロングランで、体力的にもまだまだ衰えを見せない圧巻のパフォーマンス。

ある種の清々しさすら感じさせるようなフリージャズ。こういうのはできるだけ大きな音で聴くべきなんでしょうけど。周囲の迷惑もあるので..


ECMとしては珍しくMC(1曲目の最後と、6曲目の3分)までそのままいれてあるってのは、この面々に敬意を評している部分と、記録性を重視している部分があるってことか。
Produceは、Dave LoveとJack Dejohnetteの名義で、Manfred Eicherは、Executive Producerに名前があるだけ(ECM臭希薄)というのも関係あるかも

ベストは..聴いてもらうには、演奏的にも内容的にも最後の曲でしょう。


Jack Dejohnette "Made In Chicago"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00PX8DGC8/)

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