Mark Guiliana "My Life Starts Now"

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ここのところ、Robert Glasper絡みで若手の一筋縄ではいかないドラマーが話題にのぼることが多いと感じてまして、Chris Dave、Mark Colenburg、Jamire Williams、Otis Brown III(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62940728.html)、Jochen Rueckert(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63036270.html)・・・。
その中で、Mark Guilianaが一番露出が高いような気がしています。最大のニュースは、Brad Mehldauとのデュオ作"Mehliana"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62470849.html)のリリースでしょう。
この作品で一気に知名度が上がったとんじゃないかと思います。古くはAvishai Cohenのリーダー作"Gently Disturbed"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a53781365.html)で叩いているんですが..

最近リーダー作が2枚同時にリリースされるのは知ってて、一応試聴はしていて買うなら後者というところまではチェックをしてあったんですが、実はあまり食指動かず。
 "Beat Music"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00MTAQBTS/)
 "My Life Starts Now"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00MQO2EIE/)
先日、来日してライブを演ってたんですが、その話題をいろいろなサイトで読んでたら、なんとなく聴きたくなって、予定通りの後者を買ってきたというなれそめ。

メンツは以下の通り。
Mark Guiliana(Ds,Electronics)、Stu Brooks(B)、Yuki Hirano(Key)、Michael Severson(G)、Jeff Taylor(Vo)、Gretchen Parlato(Vo)、Me'shell ndegeocello(Word)

演奏曲は、下記14曲。すべてMark Guilianaのオリジナルのようですが、3曲目の Strive だけ、Me'shell ndegeocelloとの共作扱いになっていました。
01. The Beginning
02. My Life Starts Now
03. Strive
04. I'm Ready
05. This One Is For You
06. Manhattan Nights (Part 1)
07. My Name Is Not Important
08. It Will Come Back To You
09. The Result Of A Ring
10. Move Over Old Guy
11. Dream. Come. True.
12. BYOB
13. Manhattan Nights (Part 2)
14. Let Go

シンセサイザーのいかにもな電子音を基調としたシンプルな曲で、ドラムが正確無比なビートを小刻みに刻んでいく。
いかにも、打ち込み然とした、人間技に感じられないくらいに無機的と感じられるドラミングがMark Guilianaの嗜好であり、持ち味であるらしい。
8曲目とか、乱れ打ちの怒涛の連打が聴けるが、これすら機械的に聴こえたり..
そう言う意味では、彼のやりたいことをしっかり表現できているんじゃないかと推測。
ちなみに"Beat Music"はもっと即興的らしいが試聴した限りではとっつきは悪い。

これまでも彼のドラムをいくつかのアルバム(自blogで8枚出てくる)で聴いているが、もっと曲の音楽度が高いものが多く、あまり無機的な印象は感じて無かったのですが..。
というのは、個人的にジャズを聴く前はYMOの高橋幸宏のドラムに慣れ親しんでいたからか..。
と、過去のアルバムから数曲を聴いてたら、メカニカルな雰囲気は強めかなぁと思ってみたりw。

曲は、1分台から長くても4分台のもので構成されており、曲調、テンポ、リズムと、短めのタイミングでちょこちょこと変化していくのは、こういうサウンドでは良い塩梅。
しかし、総じてテクノ、エレクトロニカな雰囲気が濃厚なので、ジャズドラマーのアルバムと思って買うと、一聴はビビるでしょう。馴れるとジャズ的な魅力も見えてくるかもしれません。

Mark Guiliana聴くならean Wayland "Live at 55Bar Dec 2009"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61189383.html)が一番面白いような気がしているのはジャズものたる所以か。本来の彼の持ち味とはズレているような気がしているのも事実。でも、格好良い。

本作のベストは7曲目ですかねぇ。


Mark Guiliana "My Life Starts Now"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00MQO2EIE/)

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