Spike Wilner "Live at Smalls"

イメージ 1

久々に"Live at Smalls"のリリースがありました。
今回は下記4枚。今回のリリースは直販価格が異様に高く、直接の購入を躊躇していたら、国内盤はまっとうな価格でリリースされましたので、それをまって入手しています。
現地で直接購入するとかなり安価だという情報を見たこともあるので、多分発送の手間がかかり過ぎたんでしょう。
SL0041 Johnny O'Neal "Live at Smalls"
SL0042 Spike Wilner "Live at Smalls"
SL0043 Ian Hendrickson-Smith "Live at Smalls"
SL0044 Theo Hill "Live at Smalls"

本作は、ドラムレス、ギター入りの古いスタイルのピアノトリオでの演奏です。メンツは以下のとおり。
Yotam Silbersteinは初聴き、Paul Gillは、Rick Germansonの"Live at Smalls"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61356880.html)で聴いいている御仁でありました。
Spike Wilnerは、"Live at Smalls"には2回めの登場で、1回目はソロ作(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60073281.html)
でした。
Spike Wilner(P)、Yotam Silberstein(G)、Paul Gill(B)


1曲目と5曲目は有名曲のテーマを羅列したような曲、他はSpike Wilnerのオリジナルが3曲、クラシック素材が2曲(6,8)、他2曲という布陣。
"Arr. Spike Wilner"とわざわざクレジットされている曲がいくつかあるので、その才も感じとって欲しいと言う主張でしょう。
1. Variations On A Popular Theme 1
2. Hopscotch
3. What Is There To Say
4. Magnetic Rag
5. Variations On A Popular Theme #2
6. Pathetique
7. Upasaka
8. Prelude
9. Blues For The Common Man

雰囲気としては、比較的寛いだ感じのライブで、楽器が楽器と言うのもあるが、全体に熱気漲るようなという感じではない。
この日常のライブの雰囲気が、"Live at Smalls"シリーズの良いところでもあるんだが..。

ピアノ、ギター、ベースと言う編成だと当然だがどの楽器も旋律を担うことができるわけで、誰もがどの役割をも担えると、演奏の変化を敏感にとらえて、それぞれがそれぞれの役割を瞬時に嗅ぎ取って演奏を推し進めていくと、たぶんそれが名演と言われる演奏に繋がっていくんじゃないかと、一概には言えないと思うが、そういうもんだとも思っております。
が、本作では、そもそもあまり丁々発止とか緊張感とかバトルという語が似合わない演奏ではあるが、それでいて、この微妙に合っていないユニゾンとか、妙なところで音が被ってしまうところとか、息が合ってるんだか合ってないんだか判らない部分がそこここに見える演奏ってのは、なんなんだと思う部分も正直ありまして..。

でも・・、これがなんか良い味になっていたりもして、何が功を奏するか判らない部分も含めて、なんだか魅力的な演奏に繋がっているから不思議なもんです。

もっとも、良い感じに阿吽の呼吸を見せる部分もあるし、それぞれのソロはスタイルとして決して派手ではないが、味わいのある演奏を聴かせてくれているんですけどね。

ベストは、いろんな意味で良い味出してる2曲目でしょう。


Spike Wilner "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00QSX2VIM/)

この記事へのコメント