Joey Calderazzo "Going Home"

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Michael Brecker、Branford Marsalisのレギュラーバンドのピアニストとして有名なJoey Calderazzoのリーダーアルバムです。
前作が2013年の"Live"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62067742.html)なので、約2年ぶりということになります。
本作はスタジオ録音で、スタジオ録音のトリオ作は2000年のJoey Calderazzo以来らしいです。

ちなみに、これまでのリーダー作は以下の通り。1990年代前半は高頻度でリーダー作が出ていましたがその後、ペースががた落ち。21世紀初頭のアルバムはあまりパッとしたものでもなく、2011年の"Songs Of Mirth And Melancholy"( http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60667086.html)は、Branford Marsalisとの双頭アルバムでした。本作にもゲスト出演しているように、この頃からBranford Marsalisが売りだしに尽力しているのは、2003年から自身のレーベルからリリ・・この盤は違うから、やっぱり彼の才能に惚れてるってことなんでしょうね。

 1991 In The Door
 1992 To Know One
 1993 The Traveler
 1995 Secrets
 1996 Our Standards
 1996 Simply Music
 2000 Joey Calderazzo
 2003 haiku
 2007 Amanecer
 2011 Songs Of Mirth And Melancholy
 2013 Live

メンツは、ベースが前作と同じでドラムが変わっています。そして、ゲストに1曲だけですがBranford Marsalisが参加しています。
Joey Calderazzo(P)、Orlando le Fleming(B)、Adam Cruz(Ds)
Branford Marsalis(Ts:2)

演奏曲はオリジナル7曲にスタンダード2曲と言う構成。
01. Manifold
02. I Never Knew
03. Why Me
04. Stars Fell on Alabama
05. Legend
06. One Way
07. My Foolish Heart
08. Mike's Song
09. Going Home

スローでフリースタイルなイントロから徐々にビートの乗って熱さを増してい曲からスタート。
2曲目でBranford Marsalisが入った静かな曲。テナーが朗々とソロを吹く中、ひっそりとしかししっかりとピアノがサポートをしていく。この2人の相性の良さを改めて実感するような曲。
4曲目がスタンダードの"アラバマに星落ちて"。雰囲気たっぷりにフレーズを紡ぎだして行く。
6曲目が、Branford Marsalisとのデュオ盤でも演奏していた軽快なテンポをジャジーにセンス良く料理していく。
8曲目、ちょっとラテンの入った軽快なリズムにのって、伸び伸びと軽やかにJoey Calderazzoがピアノを弾きまくる気持ちの良い演奏。
最後が、タイトル曲をしっとりとしたソロでじっくりと聴かせて終了。

最近のリーダー作では、1曲だけ入れてるBill Evansの愛奏曲は、今作では7曲目のMy Foolish Heartで、こんなことからも判るように、Joey Calderazzoの根本にはBill Evansがあると思うが、そのエバンス系の美的感覚を意識した旋律からころころと軽やかにひらひらと舞うようなソロへと、Joey Calderazzoのピアノがなにしろ絶品で、これまで、往々にしてワンホーンのバックできらりと光るピアノという印象だったが、この盤でトリオでの演奏でもしっかりと聴かせる見事な演奏を楽しませてくれると、見る目が変わってきています。
GW前半にライブがあるようですね。生ライブを聴いて、「To Know One」盤とかにサインもらいたい~。

ベストは8曲目でしょう。この感じを延々いつまでも聴いていたい。


Joey Calderazzo "Going Home"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00S0DW6EW/)

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