Branford Marsalis "Performs Coltrane’s A LOVE SUPREME Live in Amsterdam"

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Branford MarsalisがJohn Coltraneの至上の愛を演奏したライブ音源で、収録は2003年。
元は、2004年にDVDでリリースされていたもの(http://www.amazon.co.jp/dp/B00065GHQ0/)で、演奏としては同音源になるようです。
元々映像作品はあまり買わないので本作も未聴だったんで、メンツも良いし音源で出るのは良いことなので購入を決めましたが、なんで10年以上経過してから音源でのリリースをすることになったのか理由がいまいち判りません。

が、メンツはなかなか強力で2009年のアルバム(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a57481857.html)
までレギュラーグループだった(ということは相性は良かったはず)面々です。
Branford Marsalis(Ts)、Joey Calderazzo(P)、Eric Revis(B)、Jeff "Tain" Watts(Ds)

演奏曲はアルバムタイトル通り、以下の”至上の愛”だけ。潔いです。
01.A Love Supreme, Pt. 1: Acknowledgement
02.A Love Supreme, Pt. 2: Resolution
03.A Love Supreme, Pt. 3: Pursuance
04.A Love Supreme, Pt. 4: Psalm

さすがにJohn Coltraneの楽曲だけあって、冒頭はドロドロ感を醸す演出を入れていますが、楽曲的にはリズムもテーマも明瞭なものであるうえに、Branford Marsalisの明快なサックスが暗さ重さを感じさせないサックスを奏でるので全体的にも重苦しさを感じさせるって感じにならないところが、個人的には好感触。
とはいえ、2曲めの中盤とかかなりヘヴィで唾飛びまくってそうな熱いソロを延々と聴かせてただ、Jeff "Tain" Wattsの重厚感あるドラムがしっかり自己主張しているので、全体として、軽々しい演奏にはなっていません。重苦しくはないが、かなりの重厚感ってのが言い得ているか。。
2曲目後半にソロが入りますが、ドッカンドッカンと重量弾さく裂な如くのドラムには唖然とさせられます。
さらに、Eric Revisのベースが演奏の骨格をしっかり抑えているので、他の3者が結構暴れた演奏をしている場面は多いが、演奏が破綻したりどっかいっちゃったりとはならい。もっとも、レギュラーバンドの4者それぞれの実力がもの凄いってのもありますが..

そして、ワンホーンで映えるJoey Calderazzoのピアノ。
彼のピアノが、ソロでもバッキングでも(個人的嗜好にぴったり合った)彼の真骨頂を見せつけたと言えるくらい好感触なピアノを披露しています。
この頃の彼のリーダー作は”Haiku”(http://www.amazon.co.jp/dp/B0002E4A14/)が出てたんですが、絶賛って感じではなかったと記憶していまして、同じ時期にこういう演奏をしているんですから侮れないんです。
3曲目はほとんど彼のソロに占められてると言っても過言でない怒涛の演奏を聴かせてくれます。圧巻。

演奏は、基本的には”至上の愛”をほぼ忠実に再現していると言えるものだと思います。
ただ、演奏のテンションの高さはこのバンドならではの熱気を感じさせるもので、このライブ盤の聴き応えは相当なものがあると思います。

ベストは、2曲目になるんでしょう。


Branford Marsalis "Performs Coltrane’s A LOVE SUPREME Live in Amsterdam"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00SUFB0BU/)

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