Koppel/Colley/Blade "Collective"

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この盤は、Maria Schneider Orchestra(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63266151.html)、Ryan Truesdell Gil Evans Project(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63253377.html)をartist shareから買うにあたって2枚で良いか?と、悩んでしまって同サイトで他のアルバムをいろいろ漁っていて見つけた盤です。
2枚で相応の送料を払うのは・・と思ってもう1枚追加したんですが、結果的に追加分だけ送料も上がってたので、はたしてお得な購入ができたのか?と疑問符が残ったのも事実ですが、ただBrian Blade、Scott Colleyというリズム陣の魅力に負けたと言うのも事実です。
このメンツでありながら、国内でのリリースの気配は相変わらず見えていないので◎と言うことにしておきましょうw。

ということで、タイトルから3者並列表記のアルバムではありますが、フロントの人は全然目に無いところで、他の2人だけで買いを決めています。
その、フロントを務めるBenjamin Koppelは1974生のデンマークの中堅サックス奏者なんですが、これまで未チェックでして、当人のディスコ(http://benjaminkoppel.com/discography/)を見ると、多分リーダー作だけで20枚以上ありそうなくらいにベテランだったと知った次第で...
そのリーダー作のうち最近のものが自身のTiger Musicというレーベルから出ているようですが、今回Artist ShareからのリリースになったのはScott Colleyの影響が大きいってことでしょうか。
Benjamin Koppel(Sax)、 Brian Blade(Ds)、Scott Colley(B)

演奏曲は以下の通り。3曲目がDon Cherry、5曲目がトラディショナル。2曲目が3者共作で、残りをBenjamin KoppelとScott Colleyが4曲ずつを担当しています。
01 The Fade
02 Alphanumeric
03 Guinea
04 The Seraph
05 Black Is The Color Of My True Love's Hair
06 Disgrace To Brooklyn
07 Fugue
08 Young Brando
09 Dream Symbols
10 The Smoke Of Our Distraction
11 The Fade

1曲めが、弦楽器のアンサンブルのようなベースとサックスのデュオ演奏。
2曲めが、アルファベット等、3人の女声(Benjamin Koppel、 Scott Colleyの娘さんが入ってるよう)の朗読に伴奏をつけたような演奏。
ここまでがアルバムの前奏のようなイメージで、3曲めから本編と言う感じ。
その本編は、無調の内省的な演奏が多く、John Coltrane と言うより、Charles Lloydを聴いているようなイメージを感じる演奏が続く。

Benjamin Koppelと言う人の演奏を今回初めて聴いているのですが、演奏自体はなかなかなハイレベルでテクニック面でも引けを取らない良い演奏をしていると思いますが、重苦しい曲が多いと言うのもあると思うが、その上手さを表現としてアルバムに出し切れているのかと感じる部分もありまして…。
この重苦しい曲調をBrian Blade、Scott Colleyの名手2人しっかり締めているような構図になると思いますが、重苦しい曲をどんよりと重くなりきらずに適度な緊張感を持たせることで、演奏に喝を入れているような印象。
この盤がArtist ShareからのリリースになったのはScott Colleyの影響が大きいのでは?と冒頭に書きましたが、そう言う意味ではScott Colleyが好みそうな曲調ではあるなと推測すると、この盤はScott Colleyが中心となって作られたんでしょう。

4分前後の小品が多く並ぶので、曲単位で善し悪しってあまりないんですが、一応8曲目をベストに挙げておきます。

Koppel/Colley/Blade "Collective"(http://www.artistshare.com/v4/projects/experience/?artistID=340&projectId=459)

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