Kamasi Washington "The Epic" DISK3

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ベースには、ソウルジャズ、ファンクジャズ、スピリチュアルジャズ、アフロジャズとか、ちょっと前に流行った、あるいは再発見されたと言われているサウンド、Lap,Hiphop系の人がジャズと言う時に指している当たりのサウンドが、存在しているんだろうなと思います。
Robert Glasper一派の技巧的なドラムを聴かせる東海岸なスタイルと、本作のようなたてノリリズムを前面に押し出した、いずれもリズムに身を委ねて陶酔するようなスタイルってことになると思ってるんですが間違ってたらごめんなさい。

しかし、この大仰な演奏は人的にも豪華で、西海岸(L.A)界隈で活躍している若手に32人のオーケストラに、20人のコーラス
とかを擁した60人と大所帯にも程があるという編成らしいです。

本作は3枚組で、それぞれサブタイトルもついていてちょっとずつ雰囲気も違うんで、別々に紹介。
 Volume 1 - The Plan
 Volume 2 - The Glorious Tale
 Volume 3 - The Historic Repitition
とはいえ、もしかしたら一気に3枚通して聴いて踊ってればよくて、こんな感想文を書くもんでもないのかもしれませんが..

メンツは以下の通り。ってこれが代表的な面々ってことになりそうです。
Kamasi Washington(Ts)、Ryan Porter(Tb)、Igmar Thomas(Tp)、Cameron Graves(P)、Brandon Coleman(Key)
Miles Mosley(B)、Stephen Bruner(B)、Tony Austin(Ds)、Ronald Bruner(Ds)、Leon Mobley(Per)

演奏曲は、2曲目がスタンダード、3曲目がクラシック、4曲目がTerence BlanchardのMalcolm Xのテーマ曲、最初と最後がKamasi Washingtonのオリジナル。
いくつかの曲にDedicated to *** という記載があります。
ちなみに、3枚めは、3曲目にDedicated to Gerald Wilsonの記載がありました。

01. Re Run Home
02. Cherokee
03. Clair de Lune
04. Malcolm's Theme
05. The Message

良い感じにタテのりしたくなる8ビートは、disk2の3曲目のリフレイン。心地よいノリに心地よいテーマ気持ち良いことこの上なし。
少し音量大きめにしてリズムに身を委ねたときの心地良さの真骨頂は、この盤でしょう。14分間陶酔できます。
2曲目は、Cherokeeを、ゆったり目のテンポで軽快なリズムで、女性ボーカル入りで仕上げています。
170分の大作のエンディングに向かって、少しリラックス気分を入れてきているような印象。
3曲目は、ピアノのイントロから優しく甘美さをも感じさせる楽曲、この辺も終盤に向かってのリラックスムードを醸しているかのようなDebussyの有名曲"月の光"。
4曲目は、マルコムXのテーマ曲を持ってきて、ここで主義主張を表出してきたなと...w
でも、ドラムを前面に押し出した格好良い演奏であることは間違いありません。
ラストは、微妙にPMGのLast Train Homeを感じさせる疾走感ある曲で、ここもエレベのソロがフィーチャされていますが、この人(Thundercat(Stephen Bruner))のソロって速いけどこれまでの速弾きベース奏者より音域が低いんです。
低音の響きとしっかりした音程とを両立させてるのはもしかしてものすごいテクニックなんじゃないかと勘繰ってるんですが、たしかにThundercatと言うと天才ベース奏者という冠が付きますからねぇ。恐るべし..

3枚めは全体に、これまでより洗練された雰囲気の曲が多く、ノリノリの熱気を冷ますような感じか。
もっとも、最後はかましてくれてますがw

この盤のベストは最後の曲ですかねぇ。

3枚一気に聴かせるだけのパワーのあるアルバムと楽曲だとは思いますが、それでもその長さ(Thundercat)はやっぱり尋常ならざるものを感じるのも事実でありまして。。
もっとも、ライブの全編を再現したと言われれば納得ですし、パーティで延々流し続け、興が乗ったら踊れると言う需要にはぴったりだとは思います。 自動車の中もアリです。
あぁ、凄いアルバムだった..

Kamasi Washington "The Epic" DISK3(http://www.amazon.co.jp/dp/B00UVIR4G4/)

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