山下洋輔 "Montreux Afterglow"
しかも最近作2枚を入れてですから、どれだけ過去の名盤を聴いていないかと。。。
もっとも、往年の偉人を全然聴いていないのは、日野皓正さん、秋吉敏子さんとかも同様なので、もうこのまま多少聴き齧るだけでも良いかと開き直りたいところもあるのは事実ではありますが...。
"Sentimental" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61989661.html)
"ボレロ/展覧会の絵" http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62745321.html
"山下洋輔xスガダイロー" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62782124.html)
"イン・ヨーロッパ-1983-complete-" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63142544.html)
"Up To Date" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63336697.html)
んが、特に山下さんを聴いていないとたぶん、中村誠一さん、坂田明さん、武田和命さん、森山威男さん、小山彰太さん等々の本性を聴いていないと言われて反論できない状況であり、彼ら偉人(のうち生きている方々)のライブを現在生で聴いた時の感激度合いがかなり薄まっている可能性がある(実はパワージャズで結構聴いている)ことを最近うすうす感じていまして、往時の邦人ジャズをもう少し体系的に聴いておいても良いかなと思うところも。。。
もっとも、かなり偏りがあるという前提では相応には聴いてまして、こんなサイトも運営していたりします。
「日本のジャズを聴け」"http://blog.livedoor.jp/pabljxan/"
とはいえ、邦人ジャズを体系的に聴こうと思っても良い参考書ってのが、実はあるようで無いようで、ジャズ批評の特集(130号「和ジャズ1950-70」、131号「和ジャズ1970-90」)は師匠村上さんは不平たらたら、中央線ジャズ本(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a53184202.html)は中央線界隈限定なんで、他所の動きは見えにくい??。と、あちら立てるとこちらが立たずのような状況のようで..。
私が、本を書きますか。。。ww
これは、山下トリオ第3期の演奏を収めたアルバム。"イン・ヨーロッパ"が第4期で、"Up To Date"が第2期になるんでこれでも第1期はまだ未聴なのでありました。
山下洋輔(P)、坂田明(As)、森山威男(Ds)
演奏曲は下記2曲。
01. ゴースト
02. バンスリカーナ
往時のトリオでの演奏ですが、ここでは坂田さんがサックスを吹いています。
1曲め、ゴースト。テーマを1回演奏するとすぐに坂田さんのフリーブローが始まる。
その後、もう一回テーマを演奏し、長い長いフリーインプロビゼーションへと、なだれ込む。
坂田さん、ほとんど吹きまくり、絶叫、咆哮、雄叫びと比喩したくなるかのような壮絶なソロ。
赤トンボ、セントトーマスのフレーズ他を織り交ぜたりと多少のユーモアを交えた長い坂田さんの演奏に圧倒され…。
それが終わると、それまでバッキングをしていた山下さんのソロが始まる。
十指と肘を駆使したこれぞ山下洋輔と言う悶絶のソロがカオスな世界を推し進めて行く。
その後、坂田さんのハナモゲラ語のソロがあり、サックスが吠えるというカオス感満載の約20分の熱演。
2曲め、アンコールの拍手が消えるとおもむろにピアノの音が鳴り出す。
3小節程度の短いフレーズをミニマル的に繰り返したり、そのフレーズを元に発展、解体したりして、サウンドを作り出していくような演奏。
途中、ドラムソロが入ってみたりと、フリーの絶叫演奏という範疇でありながら、1曲目とは違うアプローチで攻めまくる、こちらも約22分に及ぶ大熱演。
フリーキーにブローする、もの凄い勢いでサックスを吹きまくる坂田さんの体力も尋常ではないと思うが、サックスのバッキングから自身のソロと延々とピアノを叩きまくる山下さんの体力にも平伏する。
が、それ以上に小山さんが演奏を煽りまくりながらの大熱演、そのノリとパワー感には、恐ろしさすら感じるほど…。
20分超の2曲なのでベストは決めません。
山下洋輔 "Montreux Afterglow"(http://www.amazon.co.jp/dp/B0029PY3RU/)
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