"Hommage A Eberhard Weber"

イメージ 1

"Hommage A Eberhard Weber"とタイトルされた本作は、Eberhard Weberの75歳の誕生日を祝してドイツで開催されたEberhard Weberの偉業を称えるコンサートの録音とのこと。
Eberhard Weberは病身で演奏できないらしいが、ステージにはいたようで、曲によってGary Burtonの横で、Vibraphoneを叩く場面が見られたとか..。
で、先日「BLUENOTE JAZZ Festival」として横浜で(メンツ違いで)この再現コンサートがあったことはご存知だと思います。

実は、個人的にEberhard Weberを意識して聴いているアルバムは皆無なので、本作もPat Methenyの新作と言えるような宣伝文句にのっかっての購入であることは書いときます。
とはいえ、65歳のときも、同様のコンサート(“Stages of a Long Journey”(http://www.amazon.co.jp/dp/B000OLG5BI/))があったようで、それだけ愛され敬意を表される存在であることを再認識しました。

メンツは、SWR Big Bandに、いろいろな面々が曲ごとに入れ替わっているようなので、代表的な面々だけ書き出しておきます。
Pat Metheny(G)、(Ss)、Gary Burton(Vib)、Scott Colley(B)、Danny Gottlieb(Ds)、・・・

演奏曲は、Eberhard Weberの5曲に、Pat Methenyの1曲という構成。
1. Resume Variations
2. Hommage
3. Touch
4. Maurizius
5. Tubingen
6. Notes After An Evenning

このアルバムの目当ては、上述の通りPat Metheny参加の2曲めになるのですが...。
Patが好きそうな和音のイントロから、ベースソロへ、そしてギターが奏でる主旋律へと、音の重なりの変化とともに景色を少しずつ移しながら演奏が進んでいく。
どうやら、冒頭のベースソロがEberhard Weberのもので、この音源からイマジネーションを広げて作成されたようだが、しっかりと構成されストーリー性すら感じさせる?ような見事な作品に仕上げられています。

ビッグバンドのアンサンブルがあまり鋭角的なサウンドではないこと、そこここに散りばめられたEberhard Weberのソロで展開が変化していく緻密なアレンジが、重合的な音の重なりが、まるで夢の中を彷徨っているよう。

前半部では、Gary Burtonのソロ、中間部でPat Methenyのソロ、後半では、Danny Gotliebのソロと、フィーチャーされた奏者の演奏もしっかりと聴かせてくれ、長時間の大絵巻にも関わらずダレもせず、飽きもしないでがっつりとした演奏をたらふく楽しませてもらえます。

残りのEberhard Weberの曲は、あまり長くない演奏で、1曲めがJan Garbarekがフィーチャーされた曲、3曲め以降はPaul McCandlesとGary Burtonの出番が多い曲という布陣なんですが、個人的には本編が2曲めで、その前座、後座のような位置づけで聴いてしまうのは。。。


"Hommage Eberhard Weber"(http://www.amazon.co.jp/dp/B012DCFVUG/)

この記事へのコメント