Soundprints(Joe Lovano, Dave Douglas) "Live at Monterey"

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Joe Lovanoは先日紹介のJohn Scofieldのリーダー作で共演しているのが最近作。
 "Past Present"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63497752.html)
その前は、前年紹介のAntonio Sanchezの渾身の2枚組で3曲に参加しておりました。
 "Three Times Three"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62937664.html)
リーダー作は出てないですが、活動は精力的に行っていることがうかがわれます。
多作のDave Douglasは、自身のレギュラーグループでの作品に続いての本作ということになります。
 "Brazen Heart"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63510612.html)

この盤はメンツ見て気にはなっていたのですが踏ん切りつかずにいたら、ネット上でどなたかが絶賛していたのを見つけて買いを決めています。
特に背景とかは調べてなかったんですが、Wayne Shorterの音楽からの影響をもとにしたバンドでSoundprintsというバンド名もFootprontsからのオマージュのようです。
ここでの演奏は、2013年の Monterey jazz festival でのライブで、このライブの前にWayne Shorterが曲を2曲提供してくれたんだそう。
ということで、Wayne Shorterの肝入りのバンドってことでも、気になるアルバムになります。

メンツは以下の通り。個人的にはLinda Ohの参加がね...^^
Joe Lovano(Ts)、Dave Douglas(Tp)、Lawrence Fields(P)、Linda Oh(B)、Joey Baron(Ds)

演奏曲は、Joe Lovanoのオリジナル2曲、Dave Douglasのオリジナル2曲に、Wayne Shorterから
贈られた曲2曲で、全部で6曲。
01. Sound Prints
02. Sprints
03. Destination Unknown
04. To Sail Beyond The Sunset
05. Weatherman
06. Power Ranger

4ビート基調のモーダルな演奏で非常に緊張感のある演奏を繰り広げていて、この雰囲気はWayne Shorterバンドから醸し出される緊張感と同類のものが感じられる。
ライブ録音である事と相まって、相当熱い演奏が繰り広げられている。

Joey Baronのドラムが全体を煽るなか、Joe Lovano、Dave Douglasの2管が、時に協調して良質なアンサンブルを聴かせ、時に緊張感溢れるバトルを聴かせ、それぞれのソロも創造性豊かなしっかりとした良い演奏を聴かせ、各人の実力をしっかり見せつけながら良いコンビネーションをも見せつける。

2つの管楽器が比較的太めの音を出しているためLawrence Fieldsの中高音を多用するリリカルなフレーズがいい具合に映えてピアノが印象的に響く。
Lawrence Fieldsにとっては良いユニットバランスになっているんじゃないかと推測。
おいしいとこ持ってってます。

Linda Ohは、ここではあまり目立たず盤石な下支えに徹している印象だが、このベースが実はボディブロー的に効いていると推察。

Wayne Shorterが曲を2つ提供しているとの事で、相当肩入れしているようだが、このバンドもあそこまで神がかった演奏では無いにしても、相当気合の入った演奏をしていることは伝わってくるえらい演奏を楽しむことができます。

ベストは、どの曲も渾身で捨てがたいんですが、2曲めにします。


Soundprints(Joe Lovano, Dave Douglas) "Live at Monterey"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00TIOZS5Q/)


本年、このblogも10年を迎えました。そして、No Trunksにて新譜会の紹介者を始めました。
「継続は力なり」と言いますが、これが"力"になっていけばと考えています。

ひきつづき、なにとぞよろしくお願いいたします。  よいお年を

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