Mark Guiliana "Family First (The Alternate Takes)"

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Mark Guilianaのジャズ作品として、"Family First"がリリースされたのが2015年の6月頃。

同年9月頃にこの盤の Alternate Takesがダウンロードだけで出ているのは知ったのですが、秋の大量購入の余波で、これ以上は買えないと保留しておいたんですが2015年も末になるに従って、年間ベスト(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63513402.html)のコメントに「なんだかんだRudy RoystonとMark Guilianaのドラムの凄さにヤられまくってた」と書くほどに、自身の中でのMark Guilianaの存在感が徐々に増してきて、年が明けて購入がちょっとだけ落ち着いたのを良いことに、ようやく購入に至った次第であります。
本篇の紹介は↓
 "Family First"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63286556.html)

メンツは、当然ですが元作と同じで下記のとおり。
Mark Guiliana(Ds)、Jason Rigby(Ts)、Shai Maestro(P)1、Chris Morrissey(B)

演奏曲は、元盤未収録の1曲めと、国内盤ボーナストラックだった3曲め、それ以外は別テイクを4つ入れた全部で6曲という構成。これで$6くらいということになります。
1 1980
2 Long Branch (Alternate Take)
3 Beautiful Child
4 Abed (Alternate Take)
5 The Importance of Brothers (Alternate Take)
6 Johnny Was (Alternate Take)

ここで聴ける演奏は言ってしまえば本篇から漏れたボツ演奏と言うことになると思うが、聴いていて特に演奏のクオリティに遜色があると感じられるところもなく、比較するような意識で聴いていて、ちょっと、粗めだったり、まとまりに欠けてたり、展開が破綻気味だったり、過激にフリーに拠った展開だったりするかなぁ というのはあるかもしれないが、それが瑕疵かと言われれば。疑問符をつけたい感じ。

それが、ライブ盤好きの耳には逆に好きな演奏ということになりまして、本篇のベストにボーナストラック(=こっちに収録)を挙げているくらいなので、別テイク集を聴いてて、なぜこれらの演奏が没になったのか?、それなのになぜアウトテイク集を出すのか?、とかいろいろ考えてしまうわけで。

適当に勘繰ってみると、おそらく本篇はアルバムコンセプトとして、ジャズとしてはより解釈しやすい、あまり深みに嵌らない演奏を嗜好していた、逆にジャズ以外の新しいサウンドの注入度は過大にして、Mark Guilianaが提示するジャズをより前面に出していたということか。
そう解釈すると、没テイクはジャズ濃度が強く出てしまったがために没になったということになるのか。
没テイク集を出したのは、上記コンセプトからは外れているが、ジャズとしての演奏クオリティは劣るもんではないことから、これまでのジャズが好きな聴衆にMark Guilianaが提示するジャズへの理解を促すためにあえて出したと解釈すると、ちょっと納得いくかなぁと思ってます。

ベストは、本篇と同じ3曲めでも良いんですが、1曲めにしときます。


Mark Guiliana "Family First (The Alternate Takes)"(https://www.amazon.com/dp/B013YXYVV8)

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