Camila Meza "Traces"

イメージ 1

南米チリ出身のボーカリスト、ギタリストのリーダー作ですが、これは完全にメンツ買い。
そもそも、ボーカルものを積極的には買ってない(と、最近は言い難いくらいには買ってる(自爆))
ので、本作もCamila Mezaという名前では買ってはいないのでありました。
というメンツは以下の通り。ピアノトリオにあたるShai Maestro,Matt Penman,Kendrick Scottが目的であることは自明でしょう。

Camila Meza(Vo,G)、Shai Maestro(P,Key)、Matt Penman(B)、Kendrick Scott(Ds)、Bashiri Johnson(Per)
Jody Redhage(Cello:2,4,8)、Sachal Vasandani(Vo:2)

演奏曲は、6曲がオリジナルで4曲が他人の曲(Djavan,Victor Jara,Sondheim,Jon Brion)を選んでいます。
01. Para Volar
02. Away
03. Traces
04. Amazon Farewell
05. Mar Elastico
06. Luchin
07. Greenfinch and Linnet Bird
08. Mangata
09. Emerald
10. Little Person

これまで多く聴いてきた女性ボーカルものは、程度の差こそあれカントリーなテイストを持ったものが多かったが、本作は南米出身の人というのもあると思うがどちらかというとブラジル音楽に近いテイストを感じるかな?
4ビート曲は皆無だがジャズっぽさはしっかり感じられる。
が、いわゆるジャズボーカルのような粘度高めの濃い歌唱というわけでもなく、言ってみればコンテンポラリジャズボーカルとでもいうのが適当ではないかという感じ。
声質はかわいい系になるのか、あまり棘を感じさせないさらりとした歌唱で、旨さ上手さを感じさせ個人的にも好感触。

そもそもの主な目的はピアノトリオの演奏ということになるが、正直なところ歌唱中心に聴いていて不満を感じるものではない。
さりとて、演奏が完全な伴奏にはなっておらず、演奏をしっかり楽しめる内容になっているので、演奏を聴いていても十分満足できる。
一口で二度おいしい的なアルバムと言えるか(笑)

とくにKendrick Scottが良いドラミングをしてて耳を持ってかれる頻度が高く、これが聴きどころのひとつ。
Matt Penmanのツボを押さえたバッキングも秀逸で、演奏で聴かせる原動力のひとつでしょう。プロデュースはこのMatt Penmanが担っている。

それとCamila Mezaのギターが秀逸で、これも聴きどころのひとつになっている。
歌唱でなく演奏を中心にじっくりと聴いてて、ギターの上手さに耳を持ってかれ昨今人気のギタリストの誰かが入っているのかとクレジットを見直したほど。
Shai Maestroのピアノは、このギターにテイストがあっていて、両者のコラボ的なところで、演奏の厚みが出ているところがあるか。
となるとギターのインパクトが強いので、ピアノは良い演奏してますが陰の立役者的存在になっているか。

ベストは、3曲めでしょう。

Camila Meza "Traces"(http://www.amazon.co.jp/dp/B019HTRSSQ/)

この記事へのコメント