Oncenth Trio +1 (20160618)

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Oncenth Trioのライブは、かなりの頻度で聴いていますが、前回は3月の片山さんが入ったカルテットでした。
 "Oncenth Trio + 片山広明(20160311)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63621438.html)

19時半頃にお店につくと、今日はメンバーの皆さんすでに揃っていて、楽譜のチェックをしていました。

今回のステージは、左奥にドラムの池澤さん、その手前にトランペットの丈造さん、右奥がピアノの栗田さん、その手前にベースの岩見さんという立ち位置。
だいたい、立ち位置は固定されている感じ。
ピアノは響板がはずされちょっと前に出ており、音は出やすい状態になっていました。

1stセットは20時10分くらいから。最初だけトリオでの演奏で、栗田さん作曲のバレエ曲"美女と野獣"から。
次の曲から丈造さんが入って、Money Jungleに入っているWig Wise。オリジナルを2曲演って、最後がLonely Woman。
ちょっと短めの50分弱くらい?
2ndセットは21時半頃から、即興からスタートしてオリジナルに雪崩れ込む展開。
その後、オリジナル、丈造さんのオリジナル、all the things you are。せーので初めて大団円。
アンコールもすぐに答えてくれて、Ornette Coleman。70分強の演奏時間だったか。

演奏が始まる直前に、岩見さんがベースに付けてたPickUpをはずしたので、今回は完全生音での演奏。
終演後、「ピアノ弾きまくりで楽しかった」と伝えたら、「いつも弾きまくってるんだけど聴こえないのよね」と..。

今回も全般的にはスタンダード多めで、オリジナルは栗田さんのが2曲、池澤さんのが1曲程度だったか。
Ornette Colemanを各セット1曲づつ入れてたのが印象的。

今回の演奏ではなんといってもスタンダードが面白く。構成としてはテーマからソロまわしとOncenth Trioとしては珍しいもので、さらに進行も典型的4ビート多めと、これまたOncenth Trioとしては珍しいもの。
これは、丈造さんとトリオのうちの2人が初対面であることと、丈造さんがたぶんオーソドクスなスタイルを指向しているいるのにあわせたからのよう。(ちゃんとは聞いてない。)
ある曲(アンコールだったと思う)では最初フリーめに進むかなと思ったら徐々に4ビートになっていき、4ビートになったら俄然盛り上がって、リズムがノリノリの演奏を繰り広げだし..。
1stセットの後半で演った、オリジナル曲が短時間であっさりと終わってしまったくらい。(どういう力学が働いたのか..?)

特に後半になってからの演奏では、演るほうが4ビート展開が面白くなってきている感じが伝わってきて、オーソドクスにウォーキングベース、シンバルレガート、4バースと、まぁ正直言って、Oncenth Trioらしくない演奏と言ってしまいたいくらい。

途中で栗田さんが上に羽織っていた服を脱いだくらいの気合の入れよう。あ、今日はゲタ履いてました。(そういえば、過去にもあったような..) で、ゲタを打ち鳴らしてた曲もあった。
その足を思い切り揺らしながら、ほとんど鍵盤見ずにメンバーのほうに顔を向けて、どう演奏が転んでいくのかを本人が面白がりつつ演奏を進めている感じがひしひしと伝わってくる。
池澤さんは、数曲でテンポを徐々に上げようと画策し、最初の数回はことごとく失敗しテンポは上がりきらず、最後で速度アップに成功したら、そこからのソロが圧巻で驚嘆。いつ見ても、楽器の使い方のアイデアの豊富さは感嘆する。
岩見さんの楽器の胴を叩き、弦をたたきながら、早いフレーズをも繰り広げる演奏は、弓を2~3回床に落としてしまうくらいの大熱演。
丈造さんも、前半こそおとなしめにまっとうな演奏でソロをしていたが、後半になるにしたがって徐々に持ち味が出てき手たと思う、熱い演奏を繰り広げていました。
実はOncenth Trioに4ビートを演奏するよう(演奏で)仕向けていたのは、たぶん丈造さんで、ソロの途中でなんか仕掛けていたんでしょう。

トリオの各人の持ち味はしっかり表出しているので、それがOncenth Trioらしさにはちゃんと繋がっていているなかでの4ビート。
いや、面白かった。 ジャズはこれがあるからやめられない。同じメンツでも何回見ても、いろんな面白さが出てくる。

過去の参戦記は以下の通り。Oncenth Trio 何度見ても飽きません(笑)
 "Oncenth Trio + 片山広明(20160311)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63621438.html)
 "Oncenth Trio (20151113)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63459893.html)
 "Oncenth Trio +1 (20150710)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63269035.html)
 "Oncenth Trio +1 (2015/05/01)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63165945.html)
 "Oncenth Trio(2014/08/08)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62762897.html)
 "Oncenth Trio(2014/4/25)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62549592.html)
 "Oncenth Trio(2014/1/17)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62368678.html)
 "Oncenth Trio(2013/9/13)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62149224.html)
 "Oncenth Trio + 林栄一(2013/5/24)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61948761.html)
 "Oncenth Trio (2012/09/15)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61517719.html)
 "Oncenth Trio (2012/06/08)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61323008.html)
 "Oncenth Trio (2012/01/27)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61098082.html)
 "Oncenth Trio (2011/10/21)" (http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60892249.html)

残念ながら、お客さんは5~6人くらいと少なかったんですが、これまでとは違う側面を見させてくれ、個人的満足度はかなり高いライブでした。ありがとうございます!!

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