"A Door" Joonsam

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Joonsamは、韓国のベーシストで2007年からNYで活躍している人で、これが初リーダー作。
この盤は完全にメンツ買いで、Aaron Parks、Nate Wood、Ralph Alessi、Ben Monderとなると食指が動く人は多数いると思います。
ただし、後半の2人は全曲参加ではないんですが、前半2名だけで無問題でしょう。

トリオが基本で、そこにフロントにゲストが入るような構成で、そのゲストは以下の通り。
Joonsam Lee(B)、Aaron Parks(P)、Nate Wood(Ds)、Ralph Alessi(Tp:1,4,5,7,8)、Ben Monder(G:2,10)
Yvonnick Prene(harmonica:3)、ChungEun Han(Bamboo Flute:9)、Yeahwon Shin(Vo:6)

演奏曲は、10曲のオリジナルと1曲(9)のトラディショナルという構成。
01. Whirlwind
02. Zadrak
03. Boa Noite
04. 23451
05. 2 tunes and Off-hour waiting area
06. Love Trauma
07. Ice Skate
08. 23452
09. Doraji the flower
10. Where water comes together with other water
11. Airport Music

1曲め、Aaron Parksのソロが格好良い。
2曲め、中盤で出てくるBen Monderののびやかなソロが格好良い。
3曲め、ゆったりとしたトロピカルと言いたい曲調に、ハーモニカが良く似合う。
6曲めで、女性ボーカルが入るが、歌詞はなくボイスでふんわりとした雰囲気にさせてくれる。
9曲めは、韓国のトラディショナルで、ChungEun HanのBamboo Fluteの音色が素晴らしい。
Bamboo Fluteと記載されてますが、korean flute(http://koreanflute.com/)という韓国独特の楽器のようです。
10曲めは、Ben MonderのソロがPat Methenyみたいに聴こえます(笑)
最後は20秒くらいの間隔をあけて、街の喧騒を効果音にしたバラード。これも良い曲です。

前半というか最初の2曲がダイナミックで格好良い曲調、後半(というかその後)はゆったりめの曲調が多めという構成。
いずれの曲も現代ジャズ的というにはウォームな感触でしょうか。でも新しさは感じられます。

そして曲毎にゲストで入る、Ralph Alessi、Ben Monder・・と、登場曲ではしっかり前面で持ち味を発揮した演奏を楽しませてくれるところが高ポイント。
とはいえ、全体に良い演奏をしっかり決めているのは、Aaron Parksで、彼の存在感が極め付けで、多くの曲で良いソロと良いバッキングを聴かせてくれています。
とくに1曲めのソロは個人的には結構好きです。

Joonsam Leeもそこそこは前に出て来て演奏していますが、初リーダー作というには押し出しが弱いかとも思ったのですが、プロデュースも彼なので演奏だけではなくアルバム全体での表現を聴いて欲しいということなんでしょう。

個人的嗜好からは、Ben Monderが入った2曲が◎ですが、9曲目とかなかなか捨てがたい良い演奏。
でも、ベストは2曲めでしょう。

"A Door" Joonsam(https://www.amazon.co.jp/dp/B01E1N2XXS/)

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