"Never Group" Zhenya Strigalev

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この盤も、入手にかなり時間がかかってまして、初回入荷数が少なかったのかあっという間に在庫切れになり、その後の入荷が全然なく、あきらめかけたところで、注文してしばらく放っておいてのようやくの入手となりました。
最近、最初の購入を逃すと次の購入まで相当の時間がかかることが多くなっていまして、痺れが切れると在庫のあるリアル店舗を探して買ってくることもあるくらい。
日本以外ではダウンロード販売が増えているとのことで、初回のCDプレス枚数がかなり減っている影響ではないかと勘ぐっているのですが、もしかして初回入手は航空便で、次の入荷から船便だったりして(笑)
※船便だとすると、先日の 韓進海運倒産 の影響が出てくるかもしれないのが心配です。

Zhenya Strigalevは、前作"Robbin Goodie"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a63114182.html)をメンツ買いして好印象だったので、本作もメンツを確認して購入を決めています。

かくいうメンツは、サックストリオを核として、ゲストが入る構成。そのサックストリオのメンツが(前作と同じなんですが)鉄壁と言えるものです。
Zhenya Strigalev(As)、Tim Lefebvre(B)、Eric Harland(Ds)
guests:Bruno Liberda(electronics)、Matt Penman(B)、John Escreet(Key)、Alex Bonney(Tp)、Charles Armstrong(Vo)

演奏曲は、すべてオリジナルで、Zhenya Strigalevだけのもの、Bruno Liberdaとの、Tim Lefebvre,Eric Harlandとの共作のものがあります。3人共作は即興ということになると思いますが、曲名に(Coda*)と記載されているものすべてがそれにあたります。

01 I Messed up at the End of My Solo (Intro)
02 Bio Active
03 Not Upset (Coda1)
04 Bassgeingengeister
05 Some Thomas
06 Strange Party (Coda 2)
07 Plasticksackerl Im Wind
08 Little Struggle (Coda 3)
09 Strange Party
10 Reading Shakespeare
11 Second Hand
12 Heimwehharfe
13 Snail
14 Reading Shakespeare (Coda 4)
15 Hot Exactly
16 Strange Party (Coda 5)
17 Not Upset (Coda6)
18 Are You Manageable?
19 The Slow Rub
20 Not Upset (Coda 7)

冒頭、コンサートの司会のようなこと?を冷静なアナウンスで語った後、少し演奏が入るイントロ。
2曲めから本編で、ベースが先導するグルービィな演奏に乗ってサックスがご機嫌なソロを決める、
個人的感覚としては、Ethnic minority(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a61359673.html)を想起させる、個人的にかなり好きなサウンド。
5曲めが、少しテンポを落とし気味にしたパルシブなリズムを持った曲.....。

曲数を多くし、1~3分程度の短めの曲を挟みながら次から次へとさまざまなモチーフを提示していくような進行。
大半は、サックストリオをコンテンポラリーにメカニカルに提示していくような演奏で、Tim Lefebvreのベースの繰り出すフレーズ、リズムの多彩さが前面に出て、そのサウンドの面白さで聴かせるようなスタイル。
そのあいだあいだに、アルバム全体のイメージという制約に関係なくちょっと実験的とでも言えそうなリズムモチーフのような曲が短めに挟み込まれる。

ベースが饒舌にフレーズを奏でてリズムを形成していく。
そのリズムを、がっちりとしたリズムキープと攻め気味なドラミングでグルービィに仕立て上げるドラム。
これに、エレクトロニクスが異次元的な効果を加えており、このベーストラックのような演奏を楽しむのが
この盤の真骨頂でしょう。
フロントの演奏は、こうなると助演という役割と言わざるを得ません。リーダーもフロントなんですけどね..(笑)

ベストは、個人的には2曲目につきます。


"Never Group" Zhenya Strigalev(https://www.amazon.co.jp/dp/B019DD8GZA/)

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